武雄市の文化財
たけおじんじゃもんじょ 25巻(218通):国指定重要文化財・古文書
武雄神社文書 指定年月日 昭和54年6月6日
所在地 佐賀市城内2丁目1-41 佐賀県立図書館

  武雄神社に伝わる平安時代中期から室町時代末期にかけての古文書で、中でも天暦5年(951)2月の四至実検状(武雄社社域の検分書)は、県内に残る古文書の中で最古のものです。この実検状には神主の伴のほか、太宰府使の加賀権守源朝臣等7人の花押があり、地方と中央の関係を理解することができます。
 鎌倉から南北朝時代の武雄社の神主は、神社の大宮司であるとともに幕府の御家人としての身分も持っており、このため文書の中には元寇の頃に、肥前守護少弐経資が武雄社大宮司に幕府からの出征命令を伝えた書状「少弐経資書状案」や、南北朝時代に足利尊氏が九州から東上するときに九州各国の守護に武具や馬具・兵士・兵糧等の徴発を命じた「沙弥遍雄施行状」などがあり、地頭・御家人たちへの当時の幕府の命令がどのようなものであったかをうかがうことができる貴重な資料です。
 なお、本来は218通の文書でしたが、保存修理を行って現在は25巻の巻物となっています。



武雄神社文書

武雄市教育委員会 文化・学習課文化財係