武雄市の文化財
ひぜんじきかまあと(ひゃっけんかまあと) 国史跡・遺跡(窯跡)
肥前磁器窯跡(百間窯跡) 指定年月日 昭和55年3月24日
所在地 山内町大字宮野

 江戸時代のはじめに有田の泉山で磁石が発見され、以後、有田を中心に磁器が量産されるようになりました。これはわが国の陶磁史上に大きな変革をもたらす事柄でした。この時期に磁器を焼成した窯のうち代表的なものとして、百間窯跡をはじめ有田町の原明窯跡・山辺田窯跡・天狗谷窯跡・泉山磁石場跡、嬉野市の不動山窯跡が肥前磁器窯跡として指定されています。
 百間窯跡は板ノ川内の尾根の西斜面を東から西へ登る階段状連房式の登窯で、発掘調査で確認された焼成室の規模は、幅3.6m、奥行1.6mでした。焼成された製品には、染付を主体に白磁や青磁等の磁器や象嵌や二彩などの陶器がみられ、碗や皿・鉢・壷・水指など種類が豊富な窯として知られ、17世紀前半に操業していたと考えられます。



肥前磁器窯跡(百間窯跡)1 肥前磁器窯跡(百間窯跡)2

武雄市教育委員会 文化・学習課文化財係