旧武雄邑主鍋島氏別邸庭園(御船山楽園)は、武雄のシンボルである御船山の南西麓にあります。

 弘化2年(1845)に武雄の邑主鍋島茂義が京都から狩野派の絵師を招いて造った「萩の尾園」という別邸の池泉庭園を基礎としています。池の畔に数寄屋造りの茶屋があり、池の周囲を散策するとともに御船山の端岳の絶景を楽しむ庭園だったと考えられています。

 明治以降は、庭園の区域を拡張し、サクラやツツジを増殖し、遊覧の名所となりました。現在は、御船山楽園として公開され、サクラ、フジ、ツツジ、紅葉の名所となっています。

 見上げる者を圧倒する御船山の断崖絶壁の景観は、雄大で美しく、自然景観を取り入れた類まれな庭園であり、造園史上の意義が深い庭園です。

御船山楽園1 御船山楽園2 御船山楽園3