
とうげいそめつけわしぞめ |
県重要無形文化財・工芸技術 |
陶芸染付和紙染 |
指定年月日 |
平成6年3月31日 |
所在地(保持者) |
東川登町内田 (江口勝美) |
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和紙染とは、指やはさみでちぎった吸水性に富む和紙を素焼きした素地にあて、染料で濃みを施し、絵付けする技法です。和紙の形がそのまま文様となり、独特の柔らかみ、温かみがにじみ出ます。
保持者に認定された江口勝美氏の作品は、原材料として主に天草陶石を用い、制作工程は胎土を轆轤または刳り抜きにより成形し、さらに削りあるいは水拭きによる素地仕上げを行い、さらに作品によっては彫り等の素地装飾を行います。素焼きした磁胎面に瓢箪墨で文様を描いた和紙をあて、呉須や酸化鉄により濃みを施し、さらに和紙を重ねることによって色彩に微妙なコントラストを施す工夫が見られます。文様には作品によって動植物の描画や抽象的・幾何学的な文様が多用されています。
陶芸では最も至難の技といわれる刳り抜き技法を用いた氏の作品には、陶芸の原点ともいえる造形の美しさがあり、伝統的技術を現代感覚をふまえて受継がれているとともに、日本特産の手漉き和紙を用いた和紙染による装飾技法は、芸術性豊かであり、完成された境地にあります。
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和紙染刳抜更紗陶筥 |
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