武雄市の文化財
つるたけもんじょ 1括:県指定重要文化財・古文書
鶴田家文書 指定年月日 平成9年5月9日
所在地 武雄町大字武雄5304-1 武雄市図書館・歴史資料館

 鶴田家は、中世に松浦郡大河野(現伊万里市)を本拠として活動した松浦党の一支流です。鶴田氏嫡流の因幡守勝は、大河野日在城に居住し、松浦地方の支配勢力の変遷にともなって大友氏や龍造寺氏に従うこともありましたが、天正初年に後藤貴明に属して武雄に移り住みました。本文書は、鶴田氏嫡流に伝わる家文書です。
 この中には、戦国から織豊期にかけての文書が約70通含まれ、このうち40通ほどは因幡守勝に宛てられたものです。また鶴田家は、近世には武雄鍋島家に仕えていたので、武雄鍋島家歴代の当主の書状がまとまって残っています。全220点が一括して保存されており、龍造寺隆信や豊後の大友義鎮(宗麟)などの著名な人物の文書も多く含まれており、在地の小領主である鶴田氏の立場がうかがえ、戦国時代末期の松浦地方を中心とする北部九州の政治史を究明するのに有益な史料です。



鶴田家文書

武雄市教育委員会 文化・学習課文化財係