武雄市の文化財
どうしょう 1口:武雄市重要文化財・工芸品
銅鐘 指定年月日 昭和49年4月15日
所在地 武雄町大字富岡 広福護国禅寺

銅鐘
 この銅鐘は、広福護国禅寺境内の鐘楼に吊り下げられているものです。総高109cm、口径62.2cmで、龍頭は笠形から出た棒柱をくわえて宝珠を包んだ火焔を担っています。乳の間は4区に分かれ、1区に16乳が配されています。幅広の上帯には雲形文、下帯には唐草文が線太くめぐらされ、駒の爪は2段になっています。撞座は低い位置にあり、8葉の剣先形の蓮弁で、各連弁の間には小花が配され、蓮子は9個からなっています。
 この銅鐘は袈裟襷文を主体とする和鐘ではありますが、乳座金雲形文などの一部に朝鮮鐘の影響がみられ、駒の爪には肥前鐘の名残が認められます。銘等は入っていませんが、構造からみて、室町時代末期頃のものと推測されています。




武雄市教育委員会 文化・学習課文化財係