武雄市の文化財
えんのうじのはんしょう 1口:武雄市重要文化財・工芸品
円応寺の半鐘 指定年月日 昭和54年4月12日
所在地 武雄町大字富岡 円応寺

円応寺の半鐘  この半鐘は、総高51.6cm、口径30.0cmで、龍頭・笠形・上帯・乳の間・池の間・下帯・駒の爪と呼ばれる7つの部分からなっています。
 龍頭は2頭の龍が笠形をかむ、通例の形式で、乳の間は4区に分かれ、1区に9乳が配されています。乳座を区画する枠内と上帯・下帯には唐草文が描かれています。池の間には銘があり、寛文4年(1664)に佐賀城下町谷口一門の谷口相右衛門によって鋳造されたことがわかります。
 この半鐘は現存する県内の半鐘としては、鋳造年の古いものの一つとして、県内の金工史上貴重です。
銘:「化主行存與空忍因麟岳褌人之 / 命普募郷党鋳此半鐘一枚寄 / 普門山圓應禅寺以備禅課指南 / 之法器所祈助授道俗以至法界 / 有情福慧頓開同證圓通衲傍観 / 不堪雀躍乃説半偈以為之銘 / 銘 曰 / 鐘之爲福 昭乎古今 / 智興感應 壬免沈 / 禅門法器 指南惟梁 / 喜助縁熟 成功徳林 / 朝考暮撃 同證観音 / 時 / 寛文四甲辰仲秋日 現住松雲和尚代 / 肥陽沙門雲外野衲守拙和南題 / 冶工 谷口相右衛門」




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