武雄市の文化財
せきぞうえんまおうぞう 1体:武雄市重要文化財(工芸品)
石造閻魔王像 指定年月日 昭和56年3月30日
所在地 山内町大字宮野 浄土院跡

石造閻魔王像  この閻魔王像は砂石製の立像で、総高1.85m、身長1.65m、厚さ0.53m、蓮台の高さ0.2m、肩部の幅0.85mあります。閻魔王堂と呼ばれる自然石を積み上げた厨子の中に納められ、両手で笏をもっています。重厚なつくりで、頭部と上半身が大きく、下半身は短く表現されています。像の側面左右に銘があり、「閻魔王一躯天正十年(1582)壬午二月廿四日敬白」「右運□人数二百人□行六□□」と刻まれています。
 この像は一見異国的な風貌とみえ、朝鮮からの渡来という口伝がありますが、刻銘の年号等からすると天正10年には像が完成していたとみられることから、地元の肥前石工等の手によって作られたと考えられます。県内石造工芸史を考える上で、貴重な資料です。




武雄市教育委員会 文化・学習課文化財係