武雄市の文化財
ようこくせんがきほうとう 1基:武雄市重要文化財・彫刻
陽刻線描宝塔 指定年月日 平成15年3月27日
所在地 武雄町大字武雄 淀姫神社下路傍

 本宝塔は、塔身と笠が原形で残っており、基礎は岩盤を利用したものと推定され、宝珠にあたる部分は五輪塔を組合わせた後補です。総高は1.60mです。
 石材は安山岩系で、塔身は方柱状で、四面に金胎の四仏が陽刻線描きを主体に、一部を陰刻して繊細な感じで描かれています。これらの特徴から、鎌倉時代中期から後期にかけての1200年代後半頃に作られたと考えられます。
 本宝塔は角宝塔に分類され、角宝塔が県内に数少ないことや仏像の表現が陽刻線描きで洗練された彫りであることなどから、市内の彫像文化・仏教美術・信仰史を考える上で貴重な資料です。



陽刻線描宝塔1 陽刻線描宝塔2

武雄市教育委員会 文化・学習課文化財係