川古窯ノ谷下窯跡は、標高303mの竹古場山の北東麓に位置し、標高100〜121mの北東斜面を等高線に直行する形で南西に登る階段状連房式登窯です。全長約60mで、焼成室数は25室以上を推定することができます。窯体は塗り壁で、1室の規模は上位部(窯尻から4室目)で幅3.00m、奥行1.90mを測ります。焼成室の特徴としては、温座の巣の基礎に板石を並べており、築窯技法を考える上で貴重な存在と考えられます。

 出土する製品は陶器のみで、大小の皿と碗を主体に擂鉢や甕がみられます。皿・碗に胎土目と砂目による窯詰め法がみられます。釉薬には、灰釉を施して緑色に発色するものや黒褐色に発色する鉄釉があり、装飾技法として鉄絵や鉄絵緑彩・刷毛目・型紙摺などがみられることから、操業期間は1600〜1620年代と考えられます。

 武雄南部の窯跡に続く古武雄の変遷を考える上で重要な窯跡です。

川古窯ノ谷下窯跡1

川古窯ノ谷下窯跡2