平成21年度 武雄市図書館・歴史資料館ミニ企画展

戊辰戦争と武雄展

 慶応4(1868)年1月、旧幕府軍と新政府軍の間で戊辰戦争が始まり、佐賀藩は新政府軍として参戦。5月には、武雄領主鍋島茂昌も、朝廷から「多年、西洋砲術研究、練兵の趣、聞こし召され候に付き」として特別に動員命令を受けました。1,000余名からなる武雄隊が、佐賀本藩の兵士とともに秋田へ出兵。第29代武雄領主鍋島茂昌は総司令官に任命され、陣頭指揮にあたりました。アームストロング砲など最新の軍備を擁する彼らの活躍は、敵・味方を問わず、人々を大変驚愕させました。
 明治という新時代の幕開けに際し、武雄が果たした役割の一端を紹介するため、武雄市所蔵の戊辰戦争関連資料を展示いたします。
 下に、展示品の一部をご紹介します。
 

場所:蘭学館ミニ展示コーナー(観覧無料)
期日:平成21年4月17日(金)〜6月17日(水)

 
勅諚
   
 

 勅 諚

慶応4(1868)年

 慶応四年七月、参内して明治天皇に拝謁した際、拝領したもの。「武術抜群、兵隊精練」の武雄の軍隊に対し、朝廷に楯を突き弓を引く旧幕府軍の追討を命じている。この時、改めて武雄軍団には羽州への出張が命じられた。

 
   
 
   
 

出勢仕組

慶応4(1868)年

出兵に際し、武雄隊の陣立てを記したもの。

 
   
出勢仕組
 
印鑑
   
 

 印 鑑

慶応4(1868)年

 通行証明書として朝廷より下賜されたもので 「肥前侍従家老 鍋島上総 兵隊七百六人 夫方三百三拾六人」と武雄軍団の人数などが記され、官軍の印が押されている。包紙には「京都より被相渡候 印鑑 官軍ノ印たるへき御旗 並 袖印ノ錦切レト一同被相渡候なり」とある。

 
   
 
   
 
 袖 印

慶応4(1868)年

 官軍側の兵士が、判別のために肩に付けたもの。慶応4年2月9日に、今後官軍として討幕軍に加わる諸軍に対しては「錦旗」「錦布」を下賜し、これをもって正標に代えるよう布達された。錦布(きんきれ)と、「奥羽鎮撫総督」の印が押された白布がある。写真の左側は近年作成したレプリカ。

 
   

袖印

 
軍扇
   
 

 軍 扇

慶応4(1868)年

 慶応4年7月、茂昌が参内して明治天皇に拝謁したさい拝領したもの。片面には金泥地に朱の丸、もう片面には朱の地に金の丸が描かれる。親骨は鉄製で、竹製の中骨共に黒漆塗り。
 この軍扇と共に、天盃・帛なども拝領している。

 
   

 
 

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