市長提案事項説明要旨


 平成24年3月武雄市議会定例会の開会に当たり、市政運営の状況及び方針について私から御説明申し上げます。

 東日本大震災の発生から、間もなく1年が経過しようとしております。

 まずここに改めて、今般の震災によって犠牲となられた方々の御冥福と被災地の一日も早い復興を祈念申し上げます。

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 武雄市では、震災発生直後の募金活動、支援物資の提供に始まり、被災者支援課の立ち上げ、職員の派遣、さらには福島の子どもたちの受入れや「チーム武雄」による現地ボランティア活動など、被災をされた方々のお気持ちと被災地の状況に対応して、様々な取組を積極的に行ってまいりました。

 こうした取組に対しては、私へのメールや市のフェイスブックページなどを通じて、被災地、被災者の皆様方から高い評価、感謝の声を多数いただいており、また、全国の自治体からも「武雄市の取組を参考にしたい」と言う問合せが多くいただいております。

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 今や、武雄市は被災者支援、被災地支援のロールモデルとして広く認知をされているところでありますが、市民の皆様、企業や関係機関の皆様、市議会の皆様の御理解と御協力の賜物であり、 これに甘んずることなく、 さらに発展をさせていきたいと思っております。

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 御存知の通り、被災地の復興への道は未だ途上であります。今後も国を挙げての息の長い支援が必要であります。武雄市としては、新年度も引き続き被災地支援には積極的に取り組み、東日本の復興ひいては日本全体の復興に寄与するとともに、被災地支援の中で得られた知見や経験を生かし、災害に強い武雄市、安全安心のまちづくりを進めて参ります。改めて関係各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。

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 震災瓦礫の受け入れにつきましては、昨年先送りの方針を示したところであります。やっと国が動いて参りました。ただまだダメですね。例えば、細野環境大臣が仰ったこと。これは、例えば、説明会に要する費用を国が持つ。こんなのちゃんちゃらおかしいですね。国がなすべきことは、(1)広域処理の法律をきちんと作ること。そして、(2)皆さんが不安に思っている基準を国際的基準に照らし合わせて、それを法律に書きこむこと。そして、(3)これは地域主権の話とは逆の話でありますが、国が明確な基準を持って、(4)地方自治体にきちんと法律の名のもとに協力を呼びかけること。そして、これを全体計画として我々を縛る計画を作ること。以上、四点申し上げましたけれども、これが国の役割であります。

 幸いにして、民主党の幹部、私は幹部の方と非公式にお会いしました。お会いした方は、非常によく動いておられます。ま、民主党もいろんな人がいるもんだと、いうことを思った次第ではありますが、この我々の地方自治体の長の働きかけによって、ようやく国が動き、総理が動くようになったことについては、一定の評価をしたいと思っております。その中で、ぜひこれは県にお願いがあります。これは、一基礎自治体が手を上げて、なすべき話ではありません。国、県が一体となって私たちは、これぐらいの量のものが捌けます、ということは、ちゃんと数字を出しておりますので、それに応じて国、県が我々基礎自治体にきちんとお願いをする、こういうスキームが必要ではないかと考えている次第であります。これについては、また一般質問等で皆様方と論戦を深めていければありがたいと思っております。

 次に、新年度の組織体制の見直しについて御報告申し上げます。

 新年度の主要な見直しは2点、「フェイスブック・シティ課」の設置と営業部の再編であります。

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 まず、「フェイスブック・シティ課」の設置であります。

 今年度は、4月1日付けで「つながる部」を設置いたしました。

 さまざまな、「つながる」を今後の行政のキーワード捉え、これに関連する施策を行う部として設置をしたところであります。私が言うまでもなく、現代社会は、多様な人や組織、団体、活動等が「つながる」ことによって「シェア」をすることによって、新たな知恵や価値、発想を生み、それらがよりよい社会、住みよい社会への変革のための大きな原動力になる時代であります。

 このことは、昨年の東日本大震災の発生によって、社会における「絆」の大切さ「シェア」の大切さが改めて認識をされたことに通じるものであります。

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 武雄市は、この「つながる」ためのツールとして、これまでインターネットのソーシャル・ネットワーク・サービス、具体的にはツイッターとフェイスブックを活用し、特に広報広聴機能の強化を図って参りました。

 昨年8月1日に踏み切った市公式ホームページの完全フェイスブック化は、海外のメディアにも取り上げられました。

 フェイスブック化そのものも国内外で非常に大きな注目を集めたところでありますが、移行後の公式ページのアクセス件数を見ると、従来のホームページが月約5万件であったのに対し、移行後は月約330万件、通算約1,800万件と驚異的な伸びを示したところであります。

 このように、フェイスブックを通じて様々な市政情報を発信し、また、市民の皆様方からの意見、コメント等に迅速に対応することで、市政に対する信頼感、親近感が格段に向上したものと総括をしております。

 武雄市の挑戦は、全国の自治体、企業、マスメディアからも注目を集めており、今や武雄市は文字通り「フェイスブック・シティ」と呼ばれるようになって参りました。

 私としては、ここで留まることなく、さらにフェイスブックの活用を進めたいと考えております。そうした姿勢を明確化、アピールするためにも、新年度において新たに「フェイスブック・シティ課」を設置します。

 そこで、既に御案内のとおり、全職員がフェイスブックのアカウントを取得し、きちんと氏名を明らかにした上で、職員が個人のレベルでも市政に関する情報発信を行う体制を構築するとともに、グループウエアとしても活用します。市役所内の情報共有や議論の活発化に、顔の見える情報発信、情報共有をしてまいります。

 次に、営業部の再編であります。

 まず、営業部の農林商工課と特産品課を「農林課」と「商工流通課」に再編いたします。

 既に申し上げましたとおり、フェイスブックによって武雄市に対する信頼感や親近感は飛躍的に高まりました。

 こうした武雄市に対する関心の高まりをそのままにしておく手はなく、これらが具体的な地域経済の発展につなげたいとの考えから、昨年11月7日、武雄市が直接運営する特産品販売サイト「F&B(ファンバイ)良品」を開設いたしました。

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 開設当初は2品からのスタートでありましたが、以後、武雄の隠れた名品、良品を発掘したことで、現在は既に50を超える品揃えとなっており、売れ行きも商品によって差こそありますが、概ね好調に推移しております。

 昨日の晩、「F&B(ファンバイ)良品」の商談会、説明を行ったところ、40の店舗、そして60人を超す皆さんに集まっていただきました。

 フェイスブックの凄さというのは、単に武雄市内にとどまらず、福岡県、遠くは茨城県からわざわざお越しになって、ぜひ武雄市と組みたいという事がございました。

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 これが新たな、私としては商品、あるいは流通の新たな姿になると確信しております。ただこれは、道なき道であります。ぜひ、議員各位におかれましては、もっとこういう風にしたほうがいい、ああいう風にしたほうがいいといった意見を、幅広にお寄せいただければありがたいと思っております。

 こうしたフェイスブックの活用や、新たな商品の開発、発掘などを契機として、今後、市特産品の市場開拓や販路拡大をさらに積極的に進める観点から、営業部内の役割分担等を見直し再編するものであります。

 営業部再編については、もう一目玉があります。それは「海外対策課」であります。

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 我が国の市場は少子高齢化、人口減少によって急速に縮小しつつあり、その打開策として海外に市場を求める傾向が顕著であります。

 こうした状況を踏まえ、佐賀県でも中国など成長著しい東アジアを主たるターゲットと位置づけ、最前線で活動するための海外拠点を整備することとされています。昨年8月には県庁内に「上海デスク」を、10月には「瀋陽代表事務所」、「香港代表事務所」を開設されたところであります。

 また、外国人観光客誘致の観点からは、中国最大のLCCである春秋航空の路線を誘致され、去る1月18日には「佐賀-上海線」が就航したところであります。

 これらの、古川知事の動きについては、高く評価をしたいと思っております。

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 武雄市としても、こうした古川知事の施策に参画、連携することによって武雄市への観光客誘致や特産品の振興にも大きな効果が得る考えております。寄らば大樹の陰であります。

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 既に、佐賀県が開設した中国の「香港代表事務所」には市職員を派遣しているところではありますが、市としての姿勢の明確化や組織的な取組を進めるため、今回、新たに中国をはじめ台湾、韓国等の海外市場をにらんだ各種の事業を担う「海外対策課」を営業部に設置いたします。

 これら、新しい組織体制の中で私としては、前田副市長をはじめとする職員と一体となって、様々な諸問題、諸課題対応して参ります。具体的には、庁舎の耐震対策、武雄北方インター工業団地の早期分譲、国保会計の健全化、各種事業の推進等につきましては、さらに全力を挙げ取り組んで参ります。

 最後に、市民病院の民間移譲をめぐる住民訴訟について報告を申し上げます。

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 去る12月26日に佐賀地方裁判所で、裁判長、市側、原告側の弁護士出席のもと、弁論準備が行われてまいりました。

 内容につきましては、裁判に関わることで、申し上げることはできませんが、市といたしましては、市民病院の民間移譲が適正な手続きのもとで行われたものであることを法廷の場でも、改めて明らかにしてまいる所存であります。

 いずれにしても、平野・江原両議員が、一昨年、記者会見をされて、これが端を発して出来たことでありますが、もう半年も遅れて、もう市のイメージもガタ落ち、そして職員も疲労困憊であります。こういったことが本当に政治的にこの裁判、裁判の中身は申し上げませんけれども、本当に私は疑義を感じている次第であります。これは裁判の中身じゃなくて、両議員の姿勢について、改めて疑義を申し上げたいと、こう思っております。関係あります。また・・・ちょっと、江原議員を・・・(議長「市長、続けてください。議員も静かに。」)江原議員、カッカしないでください。

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 また、移譲後の新武雄病院につきましては、昨年8月から医師ら専門家5名で構成する「武雄市立武雄市民病院移譲先病院評価委員会」で、平成22年度の新武雄病院の運営状況について評価をしていただき、本年1月31日に評価の答申を受理したところであります。評価委員会には、武雄杵島地区医師会からも委員として参加いただいております。これは本当に有り難いですね、医師会の皆さんも。あの、嬉しく思っております。 

 全体的な評価としては、「医療スタッフの確保等により外来患者、病床利用率は増加するともに経営面でも黒字化を果たすなど、初期の目的以上の経営努力で実をあげている。」という評価をいただいております。

 具体的には、

が、それぞれ年度計画を順調に実施している、あるいは年度計画を上回って実施していると評価をしていただいております。

 評価の詳細については市フェイスブックページに公表をしております。

 最後になります。議員各位におかれましては、引き続き御理解と御協力を切に申し上げ、これから始まる一般質問で市民のための論戦をぜひ深めていただきたいと思っております。私も誠心誠意、答弁をしてまいりたいと思っております。私の市政運営の状況と方針に関する報告といたします。

お問い合わせ

武雄市議会事務局
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E-mail:gikai@city.takeo.lg.jp