市長提案事項説明要旨




 武雄市議会では、これまで私の演告及び一般質問を、ケーブルテレビやUstreamで公開をしてまいりました。

 この、6月定例会より、本会議全日程におきまして文字同時通訳のインターネット配信を開始することにいたします。

 これは、市内外の聴覚に障がいをおもちの方からの強い要望に応えたものであります。

 また、民間企業の力を借りる事で、議事録作成を含め、経費を相当抑えることを実現をしております。

 今回議会に対して働きかけをさせていただきましたが、樋渡市政の根幹は、弱い立場の皆さんの側に立つこと。

 これは市民病院の民間委譲もしかり、そして出来ない理由より、出来る理由、百の議論より一の実行。

 そして、どんどん実行しながら、その場その場の最適解に向けて修正をしていくこの姿勢を、議会の皆さんと共に大事にしていきたいと思います。

 武雄市図書館についてであります。

 本年4月1日にカルチャー・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)の運営のもと、武雄市図書館がリニューアルオープンしました。

 来館者は、昨日(6月2日)までで19万7000人と、前年比で4.7倍、また貸出冊数も10万7000冊と、前年比で2倍に上るなど、予想外の皆様方にご来館をいただいております。

 いみじくも、ある市議会議員の方が「図書館の中に街ができた」とおっしゃったとおり、4月以降は、これまで図書館に足を運ばなかった若い方を含め、幅広い層の方にご利用いただいています。

 市民の方はもとより、図書館新規登録者の4割以上が市外の方と、全国から注目が集まっております。

 樋渡市政は、多聞第一。この現状に甘んじることなく、今月下旬に来館者の様々なご要望を聞くアンケートを実施いたします。皆さんのご意見を取り入れながら、市民価値のさらなる向上を目指してまいります。

 ICTを活用した教育についてであります。

 平成23年3月より、議会の深いご理解により、山内東小学校と武内小学校の4年生から6年生全員にiPadを配布し授業で活用しております。

 標準学力調査の結果、iPadの導入前後で生徒の成績が向上しており、導入の成果があったものと認識をしております。

 この成果と全小中学校長からのご要望を踏まえ、5月9日、武雄市ICT教育推進協議会より、タブレットPCを全小中学校全学年の全児童生徒に配布することが望ましいとの答申がありました。これを受けまして、私からは、来年4月以降、全児童生徒に整備するように取り組みたい旨を既に表明しております。なお、タブレットPCの機種などについては、近日中に協議会に対して第二次諮問を行う予定であり、事業の詳細は今後詰めてまいります。そもそも、ICT教育の推進は、韓国やシンガポール、タイなど世界中を見ても、国が主体となってやらなければいけないことであります。

 国を動かすためにも、武雄市がその先べんをつけて参りたいと考えております。

 次に庁舎の改築についてであります。

 庁舎の改築につきましては、先般の3月議会において、一般質問に対する私の考え方として、現在地及びその周辺への拡張建て替えが望ましいと述べたところであります。昨年度実施した基礎調査におきましては、現在地の周辺に必要な面積を確保した上で新庁舎を建てるのがベストとされたところであります。

 また、4月24日に行われました第3回市庁舎検討市民会議では、庁舎の老朽度を考えると新たな庁舎を建設すべきとの統一した意見をいただいたところであります。市庁舎のあり方は、市民生活にも極めて大きな影響を及ぼすものであり、今後は、市議会で活発な議論をお願いしたいところであります。

 できるだけ早くその方向性を出して参りたいと考えております。

 次に住民訴訟についてであります。

 平成22年5月10日に、原告16名の市民より提訴された武雄市民病院の民間移譲に関する住民訴訟については、2年10か月に及ぶ審理を経て、本年3月29日に判決が言い渡され4月12日に請求棄却の判決が確定をしております。

 これに伴い弁護士及び訴訟代理人への成功報酬、945万円を4月22日に専決で処理を致しました。

 着手金の1260万円と合わせて計2205万円が市民の負担となったところであります。

 住民訴訟は憲法上に基づく住民の権利であることは深く認識をしております。

 しかしながら、今回の住民訴訟を振り返ると、根拠のない訴えにより、市民に多額の負担が生じる結果になったこと、また、市の担当職員の労力も計り知れないものになったことは、非常に残念であります。

 議会の議決にかかわらず、2名の議員が、訴えの記者会見に同席されるなど、今般の住民訴訟を先導された事実に対しては責任を求めたいところであります。

 終わりになります。

 さまざまなメディア等で武雄市図書館が取り上げていただいたおかげで、武雄市の知名度は、飛躍的に高まっております。

 武雄市の次の一手に全国的な注目が集まっております。

 図書館の現状に決して甘んじることなく前例を踏襲せず、しかしながら、前例を学びながらも、また規程概念にとらわれることなく、しかし、規程概念も一旦学びながら、議員の皆さん、議会の皆さん、そして市民の皆さんと協力しながら武雄市民の福祉の維持向上のため、市政の各種事業、そしてプロジェクトの推進を図ってまいりたいと思います。

 議会の皆さん、今後とも、武雄市発展のために、ご支援ご協力をお願い申し上げますと共に、この6月の市議会、特に一般質問に関して、市民の注目が集まっております。

 活発な議論をお願い申し上げまして、私の市長提案、事項説明に変えさせていただきます。

 今議会もよろしくお願いします。

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