市長提案事項説明要旨

おはようございます。


今議会は、新庁舎での新しい議場における最初の議会となります。この議場から、武雄市の未来を、議員の皆様と一緒になってつくってまいりたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

さて、私より、提案事項の説明をさせていただきます。


■まず、「秋田竿燈まつりIN武雄」についてであります。


5月7日、新庁舎が開庁いたしました。それに先立って開催した落成式及び内覧会には、1,000人を超える方にお越しいただきました。今後も、市民の皆様に親しんでいただけるよう、開かれた庁舎にしていきたいと考えております。

新庁舎開庁に合わせ、5月12日に、「明治維新150年記念 秋田竿燈まつりIN武雄」を開催いたしました。当日は、武雄温泉楼門、本町通り、松原通り及び新庁舎の4か所で、秋田市竿燈会の方々に、5本の竿燈を掲げて妙技を披露していただきました。他にも、秋田市の特産品の販売等も行われ、会場には、予想を大きく上回る8万人の方にお越しいただきました。

秋田市の皆様を始め、今回のイベントにご協力いただいた全ての皆様に対しまして、心より感謝を申し上げます。

今回のイベントは盛況のうちに終了いたしましたが、本イベントを通して深まった秋田市との絆を一過性のものとせず、しっかりと未来につないでいくことが必要であります。

そこで、今年度、武雄市民訪問団を秋田市に派遣したいと考えております。まず、8月に、秋田市での竿燈まつり開催期間に合わせ、市内小学校に在籍する5年生以上の児童約20名を派遣いたします。続いて、10月に、秋田市新屋(あらや)地区にある葉隠墓苑での慰霊祭に合わせ、65歳以上の市民約25名を派遣いたします。

現地では、イベント参加に加え、戊辰戦争時の戦地の見学、現地の小学生との交流等も行いたいと考えております。本事業を通して、150年前に国家的役割を果たした我々の郷土の歴史をよりよく知る機会を作るとともに、秋田市との交流を更に深めてまいります。


■次に、高齢者福祉についてであります。


市政運営においては、市民福祉の向上が最も重要であります。とりわけ、本市においても高齢化が進む中、地域の活力、本市の活力につなげるためには、高齢者の生きがい・元気づくりが必要不可欠であります。

「新福祉元年」と位置付けた本年は、地域振興を含めた高齢者福祉を今年度の最重要施策として進めてまいります。

3億円の政策パッケージのうち、高齢者お出かけ支援事業及びプレミアム付商品券事業については、今年度中に満75歳以上となる市民の方を対象に、6月15日から「お出かけ応援券」を交付し、8月1日からは「たっしゃか商品券」を販売いたします。

「お出かけ応援券」については、1万円分のバス・タクシー助成券を、外出時に他に運転が頼める人がいない場合等の安心につなげていただきたいと考えております。

「たっしゃか商品券」については、販売金額5,000円で7,500円分の買い物ができる商品券を、商店・スーパーでの買い物だけではなく、老人福祉センター等での健康づくり、生きがいづくり等にもご使用いただけます。

また、元気なまちづくり交付金事業については、市内の各行政区への20万円を上限とした交付金を、それぞれの地域での健康づくり・元気づくり、地域づくりのための活動に活用をしていただくことで、魅力的なまちづくりを支援いたします。

このように、「お出かけを支援する」、「お出かけを楽しむ」、「地域でつながる」取組をセットで、パッケージとして行うことで、一人一人の生きがいや元気、健康、幸せにつなげ、いくつになっても住み慣れた地域で生き生きと住み続けられるまちを目指します。


■雇用の創出についてであります。


雇用の創出・確保は、地域経済の活性化を通じて市民福祉の向上を図るという、いわば「経済と福祉の好循環」をつくる上で非常に重要であります。

今年度より、武雄市地域雇用創造協議会を主体に、雇用創造事業を実施いたします。雇用拡大や人材育成につながる各種メニューの開催等により、官民一体で、高齢者、女性、障がい者等も含めた市民の雇用創出と所得向上につなげてまいります。

農業分野においては、昨年度からスタートした、新規就農希望者を就農までサポートする「トレーニングファーム」において、今年度、第2期生として市内在住の4組5名の方が入校されました。

今後は、嬉野市と共にきゅうりの更なる産地化を図るため、国の産地パワーアップ事業を活用し、2年間かけて環境制御型耐候性ハウスの整備を支援してまいりたいと考えております。自然災害に強いハウスで、栽培環境を自動制御することにより、3年後の2021年度末には、両市のきゅうり販売額の10パーセントアップを目指します。

このような取組により、新規就農者を確保するとともに、生産意欲及び所得の向上を図ります。


■次に、「西九州のハブ都市」に向けた取組についてであります。


4年後の九州新幹線西九州ルート開通を本市の経済活性化につなげるためにも、「西九州のハブ都市」に向けた取組が重要であります。

今後、新幹線活用プロジェクト等で関係団体等から意見を聴きながら、武雄温泉駅南口の駅前広場整備、駅高架下の活用計画策定等を進め、新幹線開通に向けた市民の機運醸成を図ってまいります。

また、「観光ハブ都市」に向けても、新幹線開通による長崎方面からのアクセス向上を見据えて、情報発信と、西九州の玄関口としての広域連携に取り組んでまいります。

シンガポール事業につきましては、5年目を迎え、シンガポール事務所を通じて現地の旅行会社やバイヤーとのネットワークの構築が進んだことから、今年度中に活動拠点を本市に移し、引き続き積極的な営業活動や情報発信を行ってまいります。


■子育て・教育についてであります。


武雄市の未来を担う人材育成のためには、より良い子育て・教育環境が重要であります。

4月16日、子育てと就労等の両立を支援するため、武雄こども園敷地内で、病児・病後児保育事業を開始いたしました。事業開始後、5月末までの利用者は延べ19名となっております。

また、7月から、保育士、放課後児童クラブ支援員等の子育て人材確保のため、潜在保育士等に対して研修を実施したいと考えております。研修により就労を支援し、子育て環境の更なる充実を図ります。

障がい児支援については、今年度、北方小学校に市内6校目となる通級指導教室を開設いたしました。また、西川登小学校において、タブレット端末を活用して、障がいの状態や特性に応じた教育を実践してまいります。

不登校対策については、今年度も引き続き、タブレット端末を活用して、不登校児童・生徒の状況や習熟度に応じた学習支援を実施いたします。

こういった取組により、どのような状況であっても全ての子ども達が育ち、学べる環境づくりを更に進めてまいります。


最後に一言付け加えさせていただきます。

これまで大変ご苦労をいただきました浅井雅司副市長につきましては、今月末をもって文部科学省に復職されることになり、6月1日付けで退職願が私宛に提出されました。

浅井副市長におかれては、平成28年4月より教育委員会副教育長として、こどもの貧困対策、官民一体型学校づくり、ICT教育等に取り組んでいただきました。そして、平成29年4月からは副市長として、わたくしの政策の柱でもある子育て、教育、福祉を中心に幅広い分野において、横断的かつ包括的に進めていただきました。

職員からの信頼も非常に厚く、これからもわたくしの右腕として、武雄市政発展のためにまだまだ力を貸していただきたいところではございますが、諸般の事情もあり、退職願を受理することにいたしました。

改めて、この場を借りて感謝、お礼を申し上げたいと思います。副教育長からを含め2年3か月間、本当にありがとうございました。

なお、7月からは副市長1名体制で行ってまいりますので、議員の皆様のますますのご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

以上、今後もさらに一層、市民の福祉向上に努めてまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解・御協力を切にお願い申し上げ、私の提案事項説明とさせていただきます。

本議会もどうぞよろしくお願いいたします。

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