市長提案事項説明要旨

おはようございます。

武雄市議会定例会の開会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

まず、豪雨災害からの復旧・復興についてであります。

8月11日からの大雨による災害から、3か月半が経過いたしました。この間、一日も早い復旧と市民の皆様の生活再建を目指し、関係機関と連携しながら全力で取り組んでまいりました。被災された方々の懸命のご努力に加え、市内外の多くの方々のご支援により、着実に復旧が進んでいるところであり、全ての皆様に対しまして心から感謝申し上げます。

2年で2回の災害を受け、今後の復旧や復興の大きな方向性を示すため、「武雄市 新・創造的復興プラン」を作成いたしました。まずは、被災された方々の生活再建を最優先とし、一日も早い復旧に全力で取り組んでまいります。加えて、気候変動に対応した、水と共に生きるまちを目指し、新たに設置した治水対策課を中心に各分野の総力を結集し、誰もが安心して住み続けられ、新たなにぎわいが生まれる創造的復興を強力に進めてまいります。

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気候変動に対応したまちづくりを進めるためには、何よりもまず抜本的な治水対策を、スピード感を持って行うことが必要です。六角川水系緊急治水対策プロジェクトの前倒しでの実施や六角川洪水調整池の早期完成に加え、超短期での対策や新たな抜本的対策を議会の皆様と一緒になってこれまで国に求めてまいりました。今後も、引き続き強力に求めてまいります。併せて、県に対しましても、内水対策プロジェクトの推進、排水機場の早期完成、河川の整備促進をこれまで以上に強く求めてまいります。

加えて、市として実施可能なあらゆる対策を早急に進めてまいります。ため池の事前放流や田んぼダムの普及促進など、今ある資源を活かした対策の早期実施に加え、さらなる効果的な内水対策を進めるため、データを活用した内水氾濫メカニズムの分析や六角川流域のため池の基礎調査などに着手いたします。調査結果を基に、浸水低減効果が高い対策から優先してスピード感を持って実施してまいります。

すでに、被災された小規模事業者、中小事業者及び中堅企業の皆様に対しまして、「水に強いなりわい再建等事業」において、事業再建に向けた支援を行っているところですが、その対象業種を、医療、福祉、保育施設等へ拡大いたします。被災された建物や機械設備等の修理、購入などの再建費用や、土地や建物の嵩上げ、止水設備の設置、市内への移転など今後の浸水対策に係る費用を補助いたします。市民生活に欠かせない医療・福祉分野の事業継続を支援することにより、市民のくらしを守り、誰もが安心して住み続けられるまちを目指してまいります。

農業者の営農再開には、農業用機械や施設の復旧が必要不可欠であります。農産物の生産・加工に必要な機械や施設の再取得、再建、修繕に係る費用を補助いたします。今回、国からの支援が得られない中、県と協調し、2年前と同じく費用の6割を補助することで、農業者の一日も早い経営再建と事業継続を強力に支援してまいります。併せて、再度の気象災害に備え、園芸施設や農機具共済等への加入を促進することで、今後の被害額を軽減する農業者の自助の取り組みを拡げてまいります。また、次期作に必要な種子、種苗の購入費用や、畜産農家に対する生産資材の再購入費用につきましても補助を行い、本市の基幹産業でもある農業をしっかりと支えてまいります。

今回の災害においても、2年前と同様、市内全域で農地・農業用施設・林道等に大きな被害がありました。国の災害査定を受け、農地・農業用施設等の本格的な復旧を行い、迅速な機能回復を図ってまいります。また、市内各地で起きたがけ崩れに対しましても復旧を進め、住民の方の不安を一日も早く取り除き、市民のくらしの安全をしっかりと守ってまいります。

子や孫の代まで大切なふるさとを守り、「やっぱり武雄」と安心して住み続けられるよう、創造的復興に全力で取り組んでまいります。

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新型コロナウイルス感染症対策についてであります。

全国の新規感染者数は減少傾向が続いております。これも、市民の皆様や事業所の皆様の感染防止対策へのご努力の賜物であると考えております。しかしながら、これから寒い時期を迎え、屋内での活動が増えてまいります。年末年始を迎えるにあたり、人の流れが増加することも予想されます。また、先日、南アフリカで新たな変異株である「オミクロン株」が確認され、世界での感染拡大が懸念されています。市民の皆様におかれましては、引き続き、日常生活における一人一人の感染防止対策の徹底をよろしくお願い申し上げます。

ワクチン接種につきましては、これまで、「接種したい方が、接種したいときに、接種できる環境づくり」を基本方針とし、10月末までに対象者の2回目接種率8割を目指し、医師会と連携しながら進めてまいりました。その結果、現在、市内の12歳以上の84%以上の方が、2回目の接種を終えている状況であり、今後は、3回目のワクチン接種に向けた体制を整備してまいります。

2回目の接種から概ね8か月以上を経過した18歳以上の方を対象とし、本日より、医療従事者の方に対する接種券の発送を開始いたします。その後、一般の方に対しましても、2回目までの接種時期に応じて、1月5日から順次接種券の発送を予定しております。

引き続き、医師会や医療機関の皆様と連携し、受けたい人が遅滞なく受けられる体制を着実に整えてまいります。

今後も、市民の命と暮らしを守るため、感染予防の徹底、市民生活の支援、地域経済の回復と活性化、次への備えを4本柱として、各種コロナ対策にスピード感を持って取り組んでまいります。

以上、市民の皆様が安心して暮らすことができるまちを目指し、各種政策に全力で取り組んでまいりますので、議員各位の御理解・御協力を切にお願い申し上げ、私の提案事項説明とさせていただきます。本議会もどうぞよろしくお願いいたします。