もくぞうしてんのうりゅうぞう
4躯:国指定重要文化財・彫刻 | |
指定年月日 | 昭和25年8月29日(元国宝大正4年3月26日) |
所在地 | 武雄町大字富岡 広福護国禅寺 |
釈迦堂内の壇上に、釈迦如来坐像を中心にして「東方持国天」、「南方増長天」、「北方多聞天」、「西方広目天」のそれぞれが四方を守護しています。
本像は、檜材による寄木造で、内刳りがあり、玉眼が施されています。像高は約140cmで、極彩色の名残をとどめています。
いずれも武人の形で、持国天・増長天は開口し、それぞれ内側の腕を振りかざして三叉戟・宝剣を持ち、邪鬼を踏んで外敵を恐れさせる激しい忿怒(怒り)形をしています。
また、大きな袖をひるがえし、裙(キュロット状のスカート)を大きく風にたなびかせる姿は躍動的です。広目天・多聞天は後方に配され、口を閉じてそれぞれ内側の手を前へ差し出して経巻・宝塔を執り、一方の手で筆・三叉戟を持ち、岩座にほぼ直立して立ち、沈思の姿をしています。
寺伝によると、運慶の作とされますが確証はなくその写実性や様式から、鎌倉時代中期頃の慶派の作と推定されています。
多聞天 |
広目天 |
増長天 |
持国天 |