○武雄市天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に伴う利子補給及び損失補償条例

平成18年3月1日

条例第154号

(目的)

第1条 この条例は、風水害その他の天災(以下「災害」という。)によって損害を受けた農林漁業者及び農林漁業者の組織する法人に対し農林漁業経営又は事業運営に必要な資金の融通を円滑にするため、金融機関に対し利子補給及び損失補償の措置を講じ農林漁業生産の回復と経営の安定に資することを目的とする。

(災害の指定)

第2条 前条の災害は、その都度市長が指定する。

(融資額等の限度)

第3条 前条の指定に伴う融資額の限度、利子補給及び損失補償の限度は、その都度市議会の議決を経て市長が定める。

(融資機関)

第4条 市長は、この条例に基づいて融資を行う金融機関(以下「融資機関」という。)ごとに融資額の限度利子補給及び損失補償の限度その他重要な事項について契約を締結する。

(審議機関)

第5条 融資の適正を図り、利子補給及び損失補償に関する重要事項について市長の諮問に応じ、又は必要な建議を行うため、武雄市特別融資制度推進会議(以下「推進会議」という。)を置く。

2 推進会議の組織その他必要な事項は、別に市長が定める。

(融資要綱)

第6条 市長は、第4条の規定による契約(以下「契約」という。)を締結したのち、融資の名称、融資を受けるものの借入れの条件及び手続、融資機関、融資条件及び手続その他融資を行うために必要な事項を定めこれを公示する。

(融資方針)

第7条 融資機関は、融資の緊急、かつ、特殊な性質を考慮し、簡易迅速に融資するとともに市長の承認を得ないで融資金を旧債の返済に充当し、又は融資目的以外の使途に流用しないよう適切な措置をとらなければならない。

(審査)

第8条 融資機関は融資に当たり、次の事項について速やかに審査を行い、融資の適正を期さなければならない。

(1) 災害復旧計画の適否

(2) 所要資金の額及び使途並びに所要時期の適否

(3) 償還計画の適否

(4) 法令その他による許可、認可、登録等の有無

(5) 前各号に掲げるもののほか、必要事項

2 融資機関は、前項の審査に当たり、必要があると認めたときは、市長の意見を求め、又はその調査につき市の協力を求めることができる。

(管理)

第9条 融資機関は、貸付金の使途の当否、貸付附帯条件の履行状況、担保物件の管理状況その他について常に最善の注意を払い、必要があると認めたときは、貸付金の回収その他適切な措置をとらなければならない。

(利子補給金の請求交付)

第10条 市長は契約に基づき、融資機関の請求により利子補給金(以下「補給金」という。)を融資機関に対して交付する。

(損失補償金の請求及び請求権の消滅)

第11条 融資機関は、管理及び回収について必要な措置をなしたにもかかわらず、融資した個々の融資金の元利金の全部又は一部について、弁済期限までに償還若しくは払込みを受けることができず、最終弁済期限後契約に定める期間を経過してなお回収されない額がある場合は、この額を損失として市長に損失補償の請求をすることができる。

2 前項の損失額には、損失補償請求日までの契約において定める遅延利子を含むものとする。

3 最終弁済期限後契約に定める損失補償金(以下「補償金」という。)請求期限までに第1項の請求をしないときは、融資機関はその損失について補償金の請求をすることができない。

4 第1項の請求に当たっては、別に定める様式による損失補償金交付請求書に損失計算書及び必要な書類を添付しなければならない。

(補償の諮問)

第12条 市長は、前条第1項の請求があった場合は、補償の要否、補償金の額の決定について推進会議に諮らなければならない。

(補償金の交付)

第13条 市長は、融資機関の補償の請求が正当であると認めたときは、契約に定める範囲内において補償金を交付する。

(補償後の回復)

第14条 融資機関は、補償を受けた後においても善良な管理者の注意をもって当該債権の回収に努めなければならない。

2 前項の回収により融資機関が残余債権の回収をなした場合は、遅滞なくこれを市長に報告し、回収額から回収に要した経費を控除し残額がある場合は、損失補償を受けない損失のてん補に充当し、なお残額があるときは、市から交付された補償金の総額に達するまでこれを市に納付しなければならない。

(回収の打切り)

第15条 融資機関が前条の回収を継続して行い、その後の回収が困難と認めたときは、回収を打ち切り、残余債権の明細、回収の経過及び回収打切りの理由を記載し、意見を付して市長に報告しなければならない。

(債権の譲渡)

第16条 市長は、融資機関に対して補償をなした債権について必要があるときは、その債権の譲渡を求めることができる。

2 前項の債権の譲渡に要する一切の手続は、融資機関において行うものとする。

(帳簿書類の明記)

第17条 融資機関及び融資金の転貸を行う法人は、この条例による融資については、帳簿書類にその旨を区分明記しなければならない。

(帳簿書類の閲覧)

第18条 市長は、融資に関し融資機関及び融資金の転貸を行う法人の帳簿書類の閲覧を求め、又は必要な事項について報告を求めることができる。

(補給金及び補償金の返還)

第19条 市長は、融資機関が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、既に交付した補給金若しくは補償金の全部若しくは一部を返還させ、又は補給金若しくは補償金の交付を停止することができる。

(1) 債権の善良な管理者として注意を怠り、故意又は重大な過失により損失を生じたとき。

(2) 虚偽の請求又は報告をしたとき。

(3) 第15条の規定による報告をしなかったとき。

(4) 前条の規定による報告の求めに、正当な理由がなく応じなかったとき。

(5) 前各号に掲げるもののほか、この条例の規定又は契約に違反したとき。

2 市長が前項の処分をするときは、推進会議に諮らなければならない。

(委任)

第20条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成18年3月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の武雄市天災による被害農林業者等に対する資金の融通に伴う利子補給及び損失補償条例(昭和32年武雄市条例第29号)、山内町天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に伴う利子補給および損失補償条例(昭和33年山内町条例第8号)又は北方町天災による被害農林業者等に対する資金の融通に伴う利子補給および損失補償条例(昭和32年北方町条例第11号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定に基づき指定された災害に係る融資については、なお合併前の条例の例による。

武雄市天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に伴う利子補給及び損失補償条例

平成18年3月1日 条例第154号

(平成18年3月1日施行)