平成21年度 武雄市図書館・歴史資料館ミニ企画展

新収蔵品展

 武雄市図書館・歴史資料館では、展示資料の充実を図るため、武雄に関するもの、また蘭学に関わるものを中心に新たな資料の収集及びレプリカの作成を進めております。 今回はそうした資料の中から、平成20年から21年度にかけて新たに購入及び作成した資料を展示し、ご紹介します。

場所:蘭学館ミニ展示コーナー(観覧無料)
期日:平成22年3月24日(水)〜平成22年5月19日(水)


おらんだことば
   
 
 

『おらんだことば』

 上段に日本語、下段にオランダ語の訳がひらがなで書かれている。開国後、外国人が日本を行き来するようになったことで、このようなかわら版が普及するようになった。「おらんだことば」以外にも「なんきんことば」「あめりかことば」「おろしやことば」「いぎりすことば」「ふらんすことば」など、数多くの国が取り上げられている。

 
 

   
 

『武具短歌』

明治9(1877)年

 武具・攻守・器械などの名称を網羅し、一大長編の歌としたもの。詳細な説明が付された兜・鎧などの日本の伝統的な武具と共に、「火箭」「石火矢」といった南蛮渡りの武器も描かれている。
 ※写真は部分

 
   
『武具短歌』

魯西亜火船之図
   
 

『魯西亜火船之図』

 嘉永6(1853)年8月22日、ロシア使節の海軍プチャーチンが旗鑑パルラダ号で長崎に来航。この時、彼が率いてきた軍鑑4隻の内の1隻が、ここに描かれている「蒸気船ヴォスト−ク号」であり、このヴォストーク号は、同年ペリ−が浦賀に率いてきたサスケハナ号・ミシシッピ号と同様、日本人が始めて目にする蒸気船であった。

 
   

   
 

【参考資料】ロシア使節来航図

武雄市蔵

 幕末、日本の開国を求めて諸外国の使節が来日した。ロシアもその中の1つだが、ロシアの場合は嘉永6(1853)年のプチャーチン提督来日の前に、二回のロシア使節が来航している。
 この資料は、19世紀前半に出版された書物の抜粋で、書名は『雑録』とされる。文化元(1804)年にロシア使節としては2回目に来日したレザノフ一行の様子を描いたもので、表題には「日本の船と海岸の風景」とあり、日本について「東海洋上のアジア北東部沿岸に大小の島々から成る日本、豊富な金やそのほか生産物を有し、長くヨーロッパの渇望の的となっている」と記される。二様の絵には、いずれも佐賀藩の旗が描かれ、佐賀藩が担当し、武雄も負担を余儀なくされた長崎警備の様子が見て取れる。

 
   
ロシア使節来航図

 ホクトメートル (レプリカ)
   
 

ホクトメートル (レプリカ)

原資料:武雄鍋島家資料
武雄市蔵

 ホクトメートルとは、液体の比重を図るための浮き秤のこと。現在武雄市が所蔵しているホクトメートルは、オランダ製で比重と温度計が一体化されており、比重目盛りと温度目盛りが刻まれている珍しいタイプである。残念ながら一部が破損し、展示が難しい状況のために、この度レプリカを作成した。

 
   


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