平成21年度 武雄市図書館・歴史資料館ミニ企画展

武雄領主の肖像

 武雄領主の家系は、初代後藤章明に始まり(ただし、武雄に下向したのは2代資茂から)、江戸初期の改姓を経て、幕末の第29代鍋島茂昌まで続きました。この中で現在肖像が残っているのは、第19代後藤貴明、第28代鍋島茂義、そして第29代鍋島茂昌の3人のみです。
 現在、当館(企画展示室)で開催中の特別企画展「戦国の九州と武雄 〜後藤貴明・家信の時代〜」での「木造後藤貴明公像」の公開に合わせ、この度のミニ企画展ではこれらの肖像を展示、紹介いたします。

場所:蘭学館ミニ展示コーナー(観覧無料)
期日:平成22年2月19日(金)〜平成22年3月22日(月)


木造後藤貴明公像(武雄市重要文化財)についての詳細は こちら 


茂義肖像画
   
 

鍋島茂義肖像画

昭和3(1928)年
絹本着色 広渡三舟作

 箱の蓋裏に「曾祖父 茂義公ノ盛徳ヲ追慕スレドモ公ノ画像等ノ遺ルモノナシ 画家廣渡文太郎三舟ト號ス 公ノ側近ニ侍セシ者ナリ 本年八十九才ノ高齢ナルモ能ク筆ヲ執リ壮者ノ概アリ 予招ヒテ公ノ像ヲ画クコトヲ嘱ス 謹画十数枚漸ク成ル 依テ福岡市在住表具師八尋重雄ニ命ジテ表装シテ一幅ノ画トナシ以テ後世子孫ニ傳フ  昭和三年八月  男爵鍋島綱麿識」と記されている。
 この肖像画は、昭和44年に撮影されて以後、行方がわからなくなっていたため、平成12年武雄市図書館・歴史資料館の開館に際し、残されていた白黒写真をもとに復元画を制作。平成13年に復元画を出陳した展覧会「皆春斎」を行ったことが契機となり、再発見された。

 
   

鍋島茂義肖像画(写真)
   
 
 

鍋島茂義肖像画(写真)

 昭和40年代半ばに、『武雄市史』編纂に係る調査の一環として、撮影されたと考えられる。

 
 
 
鍋島茂義肖像画(復元)
   
 
 

鍋島茂義肖像画(復元画)

平成12年制作 武雄市蔵

 残された写真が白黒であったため、彩色については武雄鍋島家に残された裃などを元に推測して復元された。

 
 

茂昌肖像写真
   
 
 

鍋島茂昌写真(左:大礼服・右:フロックコート)

武雄鍋島家資料 武雄市蔵

 武雄領最後の領主、鍋島茂昌(1832〜1910)の肖像写真。『武雄史』には、明治 30(1897)年、66歳で男爵位を拝受する際、茂昌が初めて洋服を着用したと記されている。この写真も、その頃撮影されたものではないかと考えられ、大礼服も残されている。

 
 




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