市長提案事項説明要旨

 平成21年12月武雄市議会定例会の開会にあたり、市政に関する重要案件の進捗状況並びに提案いたしました条例議案及び平成21年度補正予算議案について、その概要を御説明申し上げます。

 合併から3年余が経過し、地方自治体の自立が求められ、市政運営もより高度なものが要求される中、市長就任以来「こんな武雄市にしたい」と42の具約の実現を目指し、市民の皆様とともに、新武雄市としてのまちづくりに取り組んでまいりました。

 中間点では、武雄青年会議所による「マニフェスト検証大会」で、市民との対話集会、高齢者の方などの自宅に出向く動く市役所制度、子育て総合支援センターの設置など市民協働のまちづくりに高い評価を受けたところであり、引き続き市民総参加型の市政を目指してまいります。

マニフェスト検証大会

 また、各種の事業効果が、どのように反映されているか客観的なデータを基に考察を行い、人口動態、財政項目、経済項目など49項目について、平成17年度以来4年間の数値を調査し、評価と今後の課題を「データブック武雄市」として取りまとめ10月に市報等に公表をいたしました。

 全体的にみると良好な傾向にあり、住みやすさの指標である人口については、出生数と転入者数は2年連続の増加、高齢化率も鈍化しており、近隣市町と比較しても人口の減少は少なくなっております。この明るい兆しが見えた数字を、市民の皆様の生活実感につなげてまる所存であります。

 一方、財政状況は厳しく、また、デフレ経済の今日、益々の行財政改革が求められております。確かに観光面においては武雄市の知名度が急速に高まる中、観光客数は増加しているものの宿泊数は減少している状況にあります。私どもといたしましては、「ぬくもり」のある元気な武雄市の実現のため、私が先頭にたって市民の皆様とともに取り組んでまいる所存であります。

 11月3日に武雄市文化会館におきまして、700名を超える皆様の御参加を得まして「がん撲滅推進市民大会」を開催いたしました。

「がん撲滅推進市民大会」

 この大会は、武雄市におけるがん検診の受診率が県平均よりも低く、がんによる死亡率が県平均を上回る現状を踏まえ、一人でも多くの市民の皆様に、がんの予防意識を持っていただくことを目的に、東京大学医学部准教授の中川恵一先生をお迎えし、市民の皆様で構成をされました実行委員会を中心に、武雄杵島地区医師会等の後援をいただき開催をいたしました。

 早期発見、早期治療が一番大事なことであり、がん検診の重要性を改めて感じた方も多かったものと思われます。

 検診で助かる命があります。「がん予防日本一」を目指し、数多くの市民の皆様に、是非、受診をしていただきますようこの場を借りてお願いを申し上げます。

 また、がんに対する教育は、中川先生にお話を聞き、欧米では中学生の頃から実施されていると聞きます。今回の中川先生のお話は、ぜひ、市内の中学生に聞いてほしい、このような観点からそのような機会を来年の2月を目途につくってまいりたいと考えております。

 次に、新型インフルエンザが全国で猛威をふるっており、私どもの武雄市でも例外ではありません。10月中旬頃から市内小中学校での集団発生が確認され、学級閉鎖が相次いでおります。

 市といたしまして感染予防のため、先月3歳児以上の市民1人当り10枚、合計50万枚のマスクを配布いたしましたが、市民の皆様におかれましても「手洗い」「うがい」の実施など新型インフルエンザの感染予防に心がけていただきたいと思います。

 武雄市民病院につきましては、来年2月1日の移譲に向け、今議会に本市の病院事業として最後の補正予算を提出いたします。併せて、清算に係る予算を一般会計に計上しております。詳しくは、別途御説明いたしますが、総体として、清算財源については確保したところであり、結果として、市民のご負担はゼロであります。

武雄市民病院

 移譲後の新病院は、武雄市民病院の機能がそのまま引き継がれ、地域医療は確保されます。私は、全国の先駆けとなる武雄市民病院の民間移譲を目の前にして、万感胸に迫る思いであり、これまで御尽力をいただきました議会の多くの皆様方、関係者の皆さん、市民の皆さんに衷心より御礼申し上げる次第でございます。

 さて、12月5日には武雄温泉駅高架完成記念式典を開催する運びとなりました。

新武雄温泉駅

 昭和42年12月に武雄駅橋上化と鉄道線路の交通立体化に関する市議会決議が行われ、平成13年6月高架本体工事着手、平成14年6月仮駅舎開業、平成20年2月高架第1期開通に至り、このたび、市民の悲願でありました新駅の全面完成を迎えるものであります。当日は、JR九州社長、並びに佐賀県知事がおみえになります。

 市民の皆様の貴重な浄財による高架促進の活動、御協力賜りました市民、関係者の皆様方に深く感謝を申し上げる次第であります。

 この武雄温泉駅高架完成に合わせ、12月5日(土)・6日(日)には「がばい武雄の物産まつり」を武雄温泉駅周辺において開催いたします。当日は県内外から約100店舗の出店と様々なイベントが計画されております。

がばい武雄の物産まつり

 これに加え、12月4日(金)・5日(土)には「第18回全国夫婦岩サミット」を黒髪山の夫婦岩を有する武雄市で開催いたします。

夫婦岩

 このサミットは、夫婦と名のつく郷土の資源を有する関係団体が一堂に会し、各地域の自然や郷土色豊かな夫婦岩などを紹介することにより、郷土資源とのよりよい共生の方向を求め、夫婦岩を通じたまちおこしを図ることを目的に開催いたします。5日(土)は物産まつり会場におきまして、全国夫婦岩サミット観光物産展を開き、参加団体による観光プレゼンテーションを実施してまいります。

 武雄市の新しい玄関口となります武雄温泉駅を多くの市民の皆様に御覧いただきますとともに、物産まつりにも御参加いただきますようお願い申し上げます。

 それでは、条例議案及び補正予算議案について御説明申し上げます。

 今回の条例議案につきましては、「武雄都市計画事業武雄北部土地区画整理事業施行に関する条例の一部を改正する条例」1件を提案しております。これは、九州新幹線長崎ルートの工事着工に伴い、施行地区を2工区に区分する必要が生じたため、改正を提案するものであります。

 補正予算議案につきましては、一般会計補正予算、特別会計補正予算5件及び公営企業会計補正予算3件を提案しております。

 今回の補正予算は、9月補正後、早急に対応が必要となったもの、事業費の確定等に伴い予算の調整が必要となったものについて所要の額を計上しております。

 一般会計補正予算の主なものでは、今回、新たに、災害情報等を迅速に伝達することにより市民の早期避難など災害被害の軽減を図るため、J-ALERTの整備に要する経費、災害時にカメラ、携帯電話により収集した災害情報を市民の携帯電話にメール配信を行うシステム整備に関する経費をお願いしています。

 また、低所得者の皆様方の新型インフルエンザのワクチンの接種費用の負担軽減に要する経費をお願いしております。

 このほか、病院事業会計の廃止に伴う来年2月、3月の清算にかかる経費を計上いたしておりますが、市民の皆様に負担していただく経費はございません。

 病院事業会計では、病院事業の清算に要する経費を計上しております。

 水道事業会計及び工業用水道事業会計では、公的資金の補償金免除繰上償還に係る経費等をお願いしております。

 詳細につきましては、議案審議の際、それぞれ説明してまいります。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。

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