市長提案事項説明要旨




 樋渡市長/おはようございます。

 まずこの8年、「スピード」・「オープン」・「組む」ということを主眼に取り組み、議会の皆さん、市民の皆さんのお蔭で一定の成果が上がってきております。本日は福島県郡山市の品川萬里市長も傍聴にお見えになっております。こういう先進的な都市と色んな施策を一緒に取り組んで参りたいと思っております。

 まず武雄市図書館についてであります。

 ゴールデンウイーク期間中の去る5月5日、昨年4月1日のリニューアルオープンから約1年間で、入館者100万人を突破いたしました。

 当初の私たちの予想を大幅に超えるスピードで、旭山動物園、金沢21世紀美術館と並ぶ「奇跡の公共施設」の仲間入りができたと認識をしております。

 この間の武雄市図書館のリニューアルによる経済効果は20億円超であります。 また、これとは別に武雄市図書館がテレビや新聞、雑誌など様々なメディアに取り上げられた広告効果は16億円と試算されております。

 今後は、単に数を追うのではなく、これまで以上に利用者視線に立った運営に努め、市民価値のさらなる向上、市民福祉の維持向上に努めて参ります。

 2番目は武雄市への誘客についてであります。

 武雄市は観光都市であります。人の往来なくして武雄市の未来はありません。

 昨年度の市への行政視察は501組、4,538人にものぼり、就任前の8年前と比べれば、その数は実に42倍。前年と比べて約4倍となっております。その経済波及効果は7,500万円を超えております。

 

 また、3月には佐賀県初となる女子プロゴルフツアー「Tポイントレディスゴルフトーナメント」が武雄市で開催され、その来場者は1万人を超え、経済波及効果も約1億円と試算をされています。さらに先月は「第72期名人戦」で森内俊之名人と羽生善治3冠が対局をされ、1,000人近くの方に宿泊いただき、こちらも約1,500万円の経済効果がでております。

 こうした武雄市への誘客の取組は市財政にも当然、好影響を与えており、2期8年で400億円に積みあがっていた借金を315億円に減らし、33億円の基金を71億円にできた一因であるとも認識しております。

 このように現在、武雄市には全国から様々な目的で、多くのお客様に足を運んでいただいている状況にあります。また、その満足いただいたお客様の口コミでさらに新たなお客様にお越しいただくという「好循環」が生まれており、今後も心のこもったおもてなしを心がけ、この好循環の輪を広げて参りたいと考えております。

 次は公教育改革についてであります。

 3期目のテーマは「教育」であります。4月1日にはそのエンジンとして、スマイル学習課を立ち上げ、まずは市内小学校11校、全ての小学生2,849人にタブレットを貸与し、5月からスマイル学習(反転授業)を開始いたしました。

 4月17日には、自立と魅力ある大人に育てることを教育ビジョンに掲げ、初等教育において数多くの実績を有する「花まる学習会」との連携による「官民一体型学校」の創設を発表しました。花まる学習会については今朝の佐賀新聞に特集をされておりますが、この10月には協定締結を予定しております。

 またこの学校づくりを円滑に進めるため、東京都初の民間人校長として和田中学校の校長を務められた藤原和博氏を武雄市特別顧問として就任いただき、指導、ご助言をいただくこととしております。

 明治5年の学制公布以来、140年以上続いた一方通行型教育・一斉授業、そして金太郎飴を大量に生産するような教育への真っ向からの挑戦として、お互いに学びあう教育、生き抜く力、学力がつく小学校づくりに取り組んで参ります。

 楽しく学ぶ、すなわち世界一行きたい学校を武雄市から創設する、これをぜひ市議会の皆さんたちと共に、力強く進めて参りたいと思います。そして、メシが食える魅力的な大人をこの武雄市から育てていく。そういう覚悟で臨んで参りたいと思っております。

 次はお住もう課についてであります。

 1期目はフジテレビドラマの「佐賀のがばいばあちゃん」の誘致に代表される「知ってもらう」、2期目は図書館や様々なイベントによる「来てもらう」ための施策を行いました。

 3期目はこれをさらに進め、多くの方に武雄に「住んでもらう」ための定住促進策を進めることにしており、4月1日にお住もう課を新設しました。 2期目に設置したお結び課は、古川課長の頑張りで市民の「出会いの場を作る」という明確なミッションを掲げ、48名の方の結婚に結びつけることができました。 お住もう課もお結び課と同様、なんだか混乱しそうですが明確なミッションを設定し、具体的な成果が挙がるよう「取組」を進めて参ります。

 私が、定住促進を進めるのは、単に避けられない人口減少に歯止めをかけるという意味だけではなく、むしろ多様な人々が集い、交流し、影響しあうことで生まれる新たな価値や得られる幸福感があると確信しているからであります。ぜひこうした積極的な目的も持ちながら定住促進を進めて参りたいと考えておりますので、今度の一般質問でも様々なご意見をお寄せいただければと思います。

 終わりになります。

 先の選挙の結果により新たに4人の議員が市議会の仲間入りをされました。全員の皆さんが、それぞれに市民の皆さんの期待を胸に、この議会に臨まれていると考えております。

 私もこの間、議員、市民の皆さんと膝を付き合わせてじっくり話ができ、その期待に応えるべく、思い新たに3期目に取り組んで参ります。

 私自身、市政を預かる身として、3度その重責を担うことになりました。

 市民の皆さんにとって、日本一の市と思っていただけるよう、様々な課題に聖域なくスピード感を持って邁進して参ります。

 そうはいっても、今までこの8年間、相当遠慮をして参りました。これからは正副議長、議会運営委員長をはじめとする市議会に、ご指導いただきながら力を尽くして参ります。命を懸けて取り組んで参ります。

 よろしくお願い申し上げまして、私の所信表明にいたします。

 6月議会よろしくお願いいたします。

お問い合わせ

武雄市議会事務局
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