市長提案事項説明要旨

おはようございます。


私より、提案事項の説明をさせていただきます。


■まず、基本方針についてであります。


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この度、市民の皆様、議会の皆様、そして各方面の方々より幅広いご支援を賜り、引き続き4年間の市政運営を担わせていただくことになりました。まさに身の引き締まる思いでこの場に立っております。私の基本姿勢である「対話」「誠実」「全力投球」を常に大事にし、まさに「信なくば立たず」を私自身これからも大切に市政運営にあたってまいります。

さて、この武雄市にとって、3年後の九州新幹線西九州ルートの暫定開業は大きな交通変革であり、更なる発展に向けた大きなチャンスでもあります。このチャンスを最大限に活かして、佐賀・長崎両県をつなぐ拠点都市、すなわち「西九州のハブ都市」を目指してまいります。

「西九州のハブ都市」に向け、これまで以上にスピード感を持って「オール武雄」で取り組むという意味で、本年を「ハブ都市元年」と位置付け、「地域経済の活性化」、「人にやさしいまちづくり」、「さらなる生活の充実」の3つを基本方針として、各種事業に取り組んでまいります。「地域経済の活性化」によって増えた税収を、「人にやさしいまちづくり」や「さらなる生活の充実」のために活用することで武雄の暮らしやすさが向上し、それがまた地域経済の活性化につながるという好循環をつくっていきたいと考えております。


■地域経済の活性化についてであります。


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新幹線暫定開業を目前に控えた今、「西九州のハブ都市」としての礎を築くためには、武雄市の優位性や地域資源を活かして経済を活性化させ、更なるまちの元気と活気につなげることが必要です。そこで、武雄市の基幹産業である観光と農業に、特に力を入れていきたいと考えております。

観光につきましては、新幹線開業により佐賀・長崎両県の結節点としての地理的優位性が増すとともに、温泉等の観光資源も豊富にあることから、これらの強みを活かし、この武雄市がこれまで以上に便利さと楽しさを兼ね備えた観光拠点となるよう取り組んでまいります。

便利さの向上に向けては、武雄温泉駅で観光客の手荷物一時預かりサービス等を開始し、武雄を訪れた観光客が気軽に手ぶらで観光できる環境を整備することで、その利便性に磨きをかけてまいります。

楽しさの向上に向けては、武雄の強みである夜の魅力を更に高める方策を皆で考え、実行していく受け皿として「ナイトタイムエコノミー実行委員会」を設置いたします。武雄の夜を安心して楽しく過ごしてもらう仕掛けづくり等を通して、夜の消費拡大、すなわち「ナイトタイムエコノミー」の活性化を図り、武雄市への宿泊及び回遊につなげてまいります。

また、観光振興では広域連携も重要であります。武雄市を含めたエリア全体の魅力を高めるため、武雄市、嬉野市、有田町の2市1町で連携し、共同観光PR等、様々な事業に取り組んでまいります。

他にも、5月1日の改元に伴う10連休の期間のイベントとして、武雄温泉楼門と図書館を結ぶエリアで「まちなかマルシェ」を開催し、まちなかを巡る楽しさを演出いたします。

これらハブ都市に向けた観光施策等につきましては、庁内に専門部署を設置し、スピード感を持って取り組んでまいります。

農業につきましては、農業が元気になると地域が元気になるとともに、私たちの美しい田園風景を守るためにも、持続可能な農業につながる取組を進めてまいります。

特に、農家の皆様の声を踏まえ、後継者対策に力を入れてまいります。その一環として、庁内に就農支援を行う専門部署を設置し、住居の確保も含めてワンストップで対応いたします。市外からの研修生に対する家賃補助も行うなど、就農支援メニューを充実させて「日本一就農しやすいまち」を目指してまいります。

また、市内の「がんばる農家」の支援にも力を入れます。農業者が個人で暗渠排水整備や農地の区画拡大を行う場合に、市単独で一定の補助を行いたいと考えております。

雇用の創出・確保も、所得の向上や、人口流出の抑制を図る上で重要であります。今後も、武雄市地域雇用創造協議会を中心として、女性、高齢者、障がい者を含め幅広く雇用を拡大するため、よりきめ細かな就職支援を行うとともに、起業支援にも力を入れてまいります。

先月、株式会社近藤製作所様の企業進出が決定し、今月には株式会社オンワード樫山様の新工場建設に係る起工式が行われます。東川登町袴野地区での新工業団地造成と合わせ、企業誘致による更なる雇用の創出・確保にも取り組んでまいります。

この他にも、移住・定住施策の推進、武雄温泉駅南口広場の整備、駅高架下の活用等を行い、新幹線開業による経済効果を最大限に高めるため、ソフト、ハード両面で、開業に向けた準備を皆様とともにしっかり行ってまいります。


■人にやさしいまちづくりについてであります。


「人にやさしいまち」とは、どんな境遇や環境であっても、いくつになっても自分らしく幸せに暮らせるまち、いわば全世代に対して安心が保障されたまちであり、それはずっと住みたいまち、持続可能なまちにつながります。これは私の政策の根幹であることから、引き続き、福祉及び教育政策を推進いたします。

小中学生の15人に1人が発達障がい児であるとも言われる中、発達障がい児が安心して生活していくためには、早期発見・早期療育と、ライフステージに応じた切れ目のないサポート等が必要不可欠です。そこで、発達障がい児を就学前から就職まで伴走型で支援する専門部署を、県内の市町で初めて設置いたします。これにより、福祉と教育の垣根を越えて関係機関との連携を強化し、適切かつ継続的な支援につなげてまいります。

また、子どもの貧困対策につきましても、現場のニーズを踏まえ、伴走型支援を行う「こどもの笑顔コーディネーター」を2名増員し、課題の早期解決に向けた取組を更に強化いたします。

高齢者福祉につきましては、地域包括ケアシステムの構築に向け、今年度中に、市内全町で町単位の協議体とコーディネーターの設置が完了する見込みです。このうち、西川登町において、地域包括ケアシステムの取組の一環として、拠点施設である「かんころの家」でのサロンの開催や、住民ボランティアによる「かんころの家」と町内各地区、商業施設、金融機関等を結ぶ自主運行事業が実施される予定です。

市民の皆様から特に多かった声は、年をとっても、免許を返納しても、買い物や病院などに困らないよう移動手段を確保してほしいという切実な声でした。これを受け、高齢者や障がい者等のいわゆる交通弱者の移動手段確保に向け、武雄市地域公共交通網形成計画の策定に着手します。バス路線の見直しや、地域包括ケアシステムとの連携等、地域の実情に合った持続可能な地域交通の整備を進めてまいります。

このように、移動手段の確保と、高齢者が集う身近な拠点づくりを着実に進め、高齢者の生きがい・元気づくりにつなげてまいります。

市民の健康づくりにつきましては、身近な場面で気軽に行える取組として、一口目は野菜を食べようという「ベジファースト」事業を実施いたします。飲食店や学校等にも協力を呼びかけ、野菜から食べ始める習慣が無理なく身に付く環境を整えることで、糖尿病の重症化予防等につなげてまいります。

また、ふるさと教育を通じて武雄の未来を担う人づくりを進めます。武雄高校との協働による高校生のまちづくり参画事業をさらに発展させ、高校生による地域課題の発見と課題解決に向けた実践的な取組を行います。


■さらなる生活の充実についてであります。


21世紀は、生活の質、心の豊かさを追求する時代であります。そこで、今後は、スポーツ・文化重視の姿勢で臨み、誰もがスポーツや文化を通じて幸福で健康で充実した生活を送れるよう、長期的視点に立って取り組んでまいります。

特に、スポーツについては、来年の東京オリンピック・パラリンピックや、4年後に佐賀県で開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会を契機に、庁内に専門部署を設けて、スピード感を持って各種施策を推進してまいります。

スポーツを通じて人と人とのつながりが生まれたり、スポーツを通じて自らが健康に幸せに生きることができるという意味で、スポーツには大変大きな意義があると考えております。体育施設の整備や合宿・大会誘致を進めるとともに、武雄市独自の測定項目を追加した「武雄版新体力テスト」等を実施するなど、スポーツに対する垣根を低くし、市民の皆様が気軽にスポーツを楽しめる環境づくりを行うことで、市内のスポーツ人口を増やしてまいります。

文化関係では、国の重要文化財である武雄鍋島家洋学関係資料の保存活用計画を策定し、関係資料の保存及び積極的かつ幅広い活用を行うなど、文化の継承と醸成に努めてまいります。


■その他についてであります。


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外国人住民の数が増加傾向にある中、互いの文化的違いを認め合い、地域社会の構成員として共生する「多文化共生のまちづくり」が求められております。そこで、県内で一早く、市役所に外国人住民の相談窓口を設置するとともに、災害時の支援を始めとする外国人住民の生活支援、地域住民との相互理解に向けた「やさしい日本語」の普及活動等を行ってまいります。

今後もさらに一層、市民の福祉の向上に努めてまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解・御協力を切にお願い申し上げ、私の提案事項説明とさせていただきます。本議会もどうぞよろしくお願いいたします。

お問い合わせ

武雄市議会事務局
Tel (0954)23-9411・Fax (0954)22-8166
E-mail:gikai@city.takeo.lg.jp