市長提案事項説明要旨

おはようございます。

私より、提案事項の説明をさせていただきます。


◼︎まず、新型コロナウイルス感染症対策についてであります。


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これまで、市民の命と暮らしを守ることを第一に、新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組んでまいりました。感染予防を徹底していただいている市民の皆さま方や感染リスクと闘いながら日々仕事に従事されている皆さま方に対しまして、心から感謝申し上げます。

依然として、全国で感染が拡大しており、現在7月から9月における感染の第2波を上回る第3波が発生しております。武雄市では幸いにして8月から新規の陽性者は確認されておりませんが、全国の新規陽性者数は一日に2,000人を上回っており、いつ感染が拡大してもおかしくない状況です。

引き続きマスクの着用、手洗い・消毒の徹底、身体的距離の確保等の基本的対策に加え、特に冬場においては適切な換気や湿度管理を行うようさらなる周知に努めるとともに、感染防止の徹底、市民生活への支援、地域経済の回復と活性化、次への備えといった4つの柱に沿って引き続き対策を進めながら、コロナに負けず、市民が元気に、そしてまちが元気になるよう取り組んでまいります。

市内の各地域では、コロナ禍により五穀豊穣への祈りや秋の実りを楽しむことなど、これまで毎年行われてきた様々な活動に対し、中止や規模縮小といった苦渋の決断がなされており、人との出会いや交流の機会が減っています。私はコロナと同じくらい怖いのが日々の生活で孤立することだと考えます。誰かとつながっていることは、生きていく上での安心感や明日への活力につながります。地域における活動は、人と人とのつながりを深め、まちの元気を生み出す重要なものであります。

そこで、地域の絆交付金を創設し、各行政区に活動費を交付して、コロナ禍においても、地域の創意工夫によってつながりが保たれる活動を強力に支援してまいります。

人と人とのつながりや地域の絆を深めることで、まちの安心も醸成されます。コロナ禍の今だからこそ、人と人とのつながりを保ち、安心していつまでも住み続けられるまちを目指してまいります。

感染予防の徹底といたしまして、宅配ボックスの購入費用を支援いたします。コロナ禍により、ネット通販などの利用が増えており物流事業への負担が増加しております。各家庭等に宅配ボックスを設置することで、市民の皆さまと宅配事業者の接触機会を減らし、感染リスクを低減いたします。併せて、宅配事業者の人手不足の解消と、宅配物の再配達の削減により、本年3月に県内で初めて宣言いたしました、温室効果ガス排出量を削減させる「2050ゼロカーボンシティinたけお」の取り組みとして推進してまいります。

地域経済を支える取り組みといたしましては、国のキャンペーン等に加え、市独自にGOTO武雄キャンペーンなど各種施策を展開してまいりました。

更なる取り組みとして、コロナ禍により利用者の大幅な減少が見られるバス、タクシー、運転代行の市内事業者に対し、事業の継続に向けた支援を行います。市内交通の維持・継続は、市民生活にとって欠かすことのできないものです。加えて、西九州の観光拠点都市を目指す本市にとって、市内の周遊手段や街のにぎわいの維持にもつながるものと考えております。

次への備えについては、これまで整備いたしました乳待坊公園いこいの広場キャンプ場において、11月23日に「GO TOフィンランドサウナフェスinたけお」を開催し、想定を上回る約300名の参加をいただきました。

3密を回避しながら、雄大な自然とゆっくりとした時間を楽しむことができるなど、武雄市の公共空間の潜在能力の高さを再認識したところであります。

そこで、公共空間の更なる魅力アップのために、眉山キャンプ場において、施設の安全確保や訪れやすい環境を整備いたします。

市内にある様々な資源など「あるもの」を有効に活用し、これまでになかった新しい価値を生み出すことで本市の魅力アップを図ってまいります。

今後も、一人一人が幸福を実感できるまちを目指し、感染予防を徹底しながら市民の暮らしや地域経済を支え、未来へ繋がる施策を推進してまいります。


◼︎次に、「西九州のハブ都市」に向けた取り組みについてであります。


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本年9月に九州新幹線西九州ルート武雄温泉~長崎間の開業時期が2022年秋と発表されました。同時に、本ルートを運行する車両「かもめ」の名称や姿が明らかとなりました。

武雄温泉駅の新駅につきましても、工事の足場の一部が外され、少しずつその形が明らかとなってきており、開業が近づいてきていることを実感します。

開業まで残すところ2年を切りました。「西九州のハブ都市」に向けた取り組みを更に加速していかなければなりません。

宿泊施設の収容人数の増加や利便性の向上等のため、宿泊施設等の整備への支援を大幅に拡充いたします。この拡充により、宿泊施設の新設や増設を促すとともに、既存施設の改造や改修、雇用や操業支援等についても幅広く支援することで、ハブ都市としての本市の魅力を向上させ、交流人口の拡大を図ってまいります。

11月21日、22日に、新幹線開業を見据え高架下や駅周辺広場などの公共空間を使って市民や来街者が共に楽しめる空間を作る社会実験として「武雄温泉千年夜市」が開催されました。まちなかへの周遊を促す取り組みも合わせ、2日間で約4,500名が来場されました。

この取り組みは、市民みんなの力で楽しいまちをつくっていこうというものであり、本市が有する夜の街の強みを伸ばそうという狙いもあります。

新幹線開業に向けては、市民の力や盛り上がりが不可欠です。今後も、市民が中心となっていかに地域の魅力を向上させるかといった動きを広げて参ります。

引き続き、西九州のハブ都市の実現に向けて、交通の結節点としての利便性を高め、まちの面白さや楽しさを追求し、周辺との連携により西九州エリアの交流人口を増加させる取り組みを推進し、人々が行き交い、にぎわいのあるまちを目指すべく、市民の皆さんと一緒にスピード感を持って全力で取り組んでまいります。


◼︎次に、GIGAスクールについてであります。


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市立の全小中学校において1人1台活用している学習用端末については、国のGIGAスクール構想に基づく補助事業と新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し全台更新いたしました。各学校では、新しい学習用端末を活用した様々な取り組みが既に始まっております。今後、コロナの影響で仮に休校となっても、この春より試行している自宅でのオンライン授業などを行うことで、子どもたちの学びを止めない取り組みを進めてまいります。

2010年から全国に先駆けて取り組んでいるICT教育の更なる充実により、どんな境遇であっても、誰一人取り残さない、個々の特性に応じた学びをさらに進めてまいります。


◼︎スポーツについてであります。


スポーツは、人との繋がりを育み、一人一人が健康で幸せに生きることにつながります。

昨年7月に策定した基本計画に基づき進めてまいりました新球場の建設について、メインスタンドや電気設備工事等の本体工事に着手いたします。

スポーツをする人だけでなく、誰もが利用できる「親しみやすく、みんなで育てていく球場」として、令和4年度の供用開始に向け確実な事業推進を図ってまいります。


今後も、感染予防の徹底に加え、市民の暮らしや経済をしっかりと支えてまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解や御協力を切にお願い申し上げ、私の提案事項説明とさせていただきます。本議会もどうぞよろしくお願いいたします。