市長提案事項説明要旨

おはようございます。

私より、提案事項の説明をさせていただきます。


新型コロナウイルス感染症対策についてであります。


依然として新型コロナウイルスによる感染拡大が全国で確認されており、本市におきましても4月から新規陽性者数が急増しました。佐賀県におきましては、5月10日から6月5日までの間、県独自の「医療環境を守るための非常警戒措置」が実施され、県外への移動及び県外での会食の自粛や飲食店に対する営業時間の短縮が要請されました。現在は、皆様一人一人の感染防止対策の徹底により感染状況が落ち着いていますが、いつ感染が急拡大してもおかしくない状況です。

感染対策の切り札として期待されているのが、ワクチン接種であります。本年2月に新型コロナウイルスワクチン接種室を設置し、市民の皆様へのスムーズな接種に向けた体制整備を進めてまいりました。

4月19日からの高齢者施設入所者への接種を皮切りに、5月10日からは65歳以上の皆様へ接種を開始いたしました。6月6日現在、市内65歳以上の54.2%の方が1回目の接種を終えている状況であり、医師会や医療機関の皆様の全面協力の下、全国や佐賀県の平均を上回るペースで着実に接種が進んでおります。

引き続き、7月末までに高齢者への接種を確実に終えるよう進めていくとともに、64歳以下の皆様に対しましても、7月のできるだけ早い時期に接種を開始できるよう準備を進めております。接種会場や予約受付などの体制を強化しながら、希望する全ての人が1日でも早く接種を受けられるよう全力で取り組んでまいります。ワクチン接種が進むまでのさらなる感染防止策として、検査体制の強化を図ってまいります。

災害時における避難所を始め、市内の施設や事業所でクラスターが発生するなどの非常時に、迅速にスクリーニング検査が実施できるよう、市に抗原検査キット5,000個を備蓄いたします。

202106gienkoku01.jpg

また、本年4月より実施してまいりましたPCR検査の費用助成につきましても、感染状況の拡大に伴い、市民及び市内事業所の勤務者は自己負担額500円で検査が受けられるなど助成制度を大幅に拡充いたしました。検査については、それぞれの優位性を活かしながら、各種検査を組み合わせて実施することで、感染者を早期に発見し、感染拡大を防いでまいります。

経済対策といたしまして、5月20日より武雄版持続化給付金(第3弾)の受付を開始し、6月4日現在、418件、5千70万円の給付を行っております。また、7月1日からは、プレミアム付き商品券「たけおGOGO商品券」の発売を開始いたします。

感染拡大により深刻な影響を受けている事業者の皆様を直接支援するとともに、市民の手によ
る地域経済の回復を後押ししてまいります。市民生活への支援といたしまして、フードバンク活動団体と連携し、コロナ禍における生活困窮者対策に取り組みます。

食材保管用冷蔵庫の購入や、食材の回収・配達費用を補助することにより、支援可能な食材や対象者の拡大を図ります。市民が市民を応援する支援の輪を広げていくとともに、「2050ゼロカーボンシティ in たけお」宣言の下、フードロスの削減による二酸化炭素の排出量削減にもつなげてまいります。

また、コロナ禍の長期化による影響を受けやすい世帯をしっかりと支援するため、国の制度の下、ひとり親世帯や低所得の子育て世帯等へ、生活支援特別給付金を支給いたします。

加えて、昨年度に引き続き、市立小中学校の修学旅行がコロナの影響により中止や延期、行き先の変更等を余儀なくされた場合のキャンセル料を、市が全額助成いたします。児童生徒や保護者の心理的、経済的負担を軽減し、安心して子育てができ、教育を受けられる環境を作ってまいります。

地域におきましては、感染拡大を防止するため、各種会議や講座などの中止が続いております。コロナ禍であっても、人と人とのつながりや地域における活動が継続できるよう、地域の学びとまちづくりの拠点である各町公民館のデジタル環境を整備いたします。

各町公民館にパソコンや液晶テレビ、Webカメラ等を配備することで、オンライン講座の受講やリモート会議等の開催が可能になります。併せて、デジタル支援員を配置し、地域の皆様にスマートフォンの操作などに関する個別相談や講座を実施します。

デジタル支援員から地域の方へ、そして地域の教え合いの輪を広げていきながら、地域全体のデジタル活用へつなげてまいります。国におきましては、デジタル化を実現し、ポストコロナの新しい社会をつくるため、本年9月にデジタル庁が創設されます。

本市におきましても、デジタルの力で地域のつながりを保ち、そして自分の命を守り、暮らしを良くしていけるような支援を今後も進めてまいります。今後も、市民の命と暮らしを守るため、コロナ対策に全力で取り組んでまいります。

市民の皆様におかれましても、引き続き一人一人の感染防止の徹底をよろしくお願い申し上げます。


災害に強いまちづくりについてであります。

今年は、平年より20日早く梅雨入りしており、出水期の長期化も念頭に、今後も十分な警戒が必要です。令和元年8月豪雨災害の経験を活かし、必要な人へ、必要な時に、必要な情報をお届けするため、昨年度より取り組んでいる戸別受信機の設置をさらに進めてまいります。

加えて、防災情報の発信をさらに充実させるため、武雄市防災アプリ「たけぼう」をリリースいたします。このアプリを活用することで、災害時に、いつでもどこにいても必要な情報を手に入れることが可能になります。一人でも多くの方に利用していただけるよう、あらゆる場において防災アプリの普及を図ってまいります。

202106gienkoku02.jpg

先日、全職員を対象とした避難所運営訓練を実施いたしました。今年度より、避難所内に、高齢者や障がい者のための福祉スペースや、ペット専用の避難スペースを新たに確保することにより、一人一人の事情に、より一層応じた避難所運営を行ってまいります。あわせて、感染対策をさらに徹底し、コロナ禍であっても、誰もが安心して避難できる環境をつくってまいります。

以上、市民の皆様が安心して暮らすことができるまちを目指し、先を見据えた各種政策に全力で取り組んでまいりますので、議員各位の御理解・御協力を切にお願い申し上げ、私の提案事項説明とさせていただきます。本議会もどうぞよろしくお願いいたします。