市長提案事項説明要旨

おはようございます。
武雄市議会定例会の開会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

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西九州新幹線の開業についてであります。
9月23日に待望の西九州新幹線が開業いたしました。開業日の朝、7時3分に武雄温泉駅を出発した1番列車を見送りながら、これまで開業に向けてご尽力いただいたすべての皆様への感謝がこみ上げてくるとともに、この機会を本市のさらなる飛躍につなげるべく決意を新たにいたしました。

開業後、駅前広場などを中心に市内各所で官民一体となったイベント等が毎週開催されています。先週12日には、「秋田竿燈まつりIN武雄」を4年ぶりに開催いたしました。当日は、武雄温泉駅前など8か所で、秋田市竿燈会の皆様に黄金色に彩られた8本の竿燈を掲げながら、妙技を披露いただきました。市役所では、市内に加え、周辺市町や秋田の特産品の販売も行われ、当日は市内外より約10万人の皆様にお越しいただきました。
秋田市の皆様を始め、今回のイベントにご協力いただきましたすべての皆様に、心より感謝申し上げます。これからも、戊辰戦争の頃より続く秋田との絆をより一層深めてまいります。

この開業によるまちの盛り上がりを一過性のものとせず、継続した取り組みに深化していくことが重要であります。武雄にある資源を活かして本市へのさらなる誘客を図るとともに、広域エリアや沿線自治体で連携を深め、西九州のハブ都市としてさらなる交流人口の増加やまちの活性化につなげてまいります。

また、今月から福岡や長崎への通勤通学定期券補助を開始いたしました。開業により福岡方面への特急の本数は2倍になり、長崎までは最短23分で結ばれ、福岡と長崎が通勤通学圏内となりました。この交通の利便性の高さに加え、子育て環境のよさなど住みやすい環境を積極的にPRし、定住移住を強力に推進してまいります。

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物価高騰対策についてであります。
エネルギーや食料品等が高騰する中においても、安心した市民生活を送れるようにすることが重要であります。

これまで高齢者や子育て世帯など生活に困っている方へ支援を行ってまいりましたが、価格高騰が長引く中、全市民が困っておられるという状況下であることに鑑み、一人あたり3,000円の「たけお生活応援券」を全市民に配布いたします。また、この応援券により市内での消費を喚起し、地域経済の活性化も図ってまいります。
さらに、資源エネルギー庁が定めた省エネ基準達成率100%以上の家電への買い替え費用に対し最大10,000円の補助を行い、市民生活の負担軽減を図るとともに、エネルギーに過度に依存しないライフスタイルへの転換を促し、ゼロカーボン社会の実現につなげてまいります。

今後も、エネルギーや物価高騰の状況を注視し、国県と連携しながら、市民生活の維持に向けた支援を機動的に行ってまいります。

治水対策についてであります。
大雨による災害を二度と起こさないため、国県等と連携し、治水対策を引き続き強力に推進しております。河川の浚渫や排水ポンプ増強などが進む中、10月26日には広田川排水機場新設工事が着工されました。この排水機場は毎秒5立米の排水能力があり、中学校のプールなら約1分半で排水できます。令和6年度に完成予定で周辺地域の浸水被害の軽減が期待されます。

ため池の有効活用に向けては、比較的大きなため池について水利権者の方々を交えた実態調査を行っております。この調査などを基に来年度からの活用方法を検討してまいります。

引き続き、新・創造的復興プランに基づき「床上浸水ゼロ」を目指し、田んぼダムの推進やため池・ダムの更なる活用など、今あるものを最大限に活用しながら流域治水を強力に進めるとともに、一日も早い六角川の特定都市河川指定の実現に向けて流域全体で協議を進め、いつまでも安心して暮らせるまちをつくってまいります。

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新型コロナウイルス対策についてであります。
新型コロナウイルスの陽性確認が再び増加してきている中、市民の命を守ることを最優先に、感染拡大防止と社会活動の両立に向けた取り組みを進めることが重要であります。 ワクチン接種については希望する方が確実に接種できる体制を整えており、11月5日からは、乳幼児用ワクチンの集団接種を開始いたしました。これから予想される感染の第8波に備えて重症化リスクの高い高齢者等はもとより、若い方にもオミクロン株に対応したワクチンの年内接種を積極的に推進してまいります。

最後になります。今議会は、私にとりまして任期最後の定例市議会となります。市長就任以来、できるだけ現場に出向き、皆さんの切実な声を聞くことを大切にし、議会の皆様と議論を重ねながら、全力で市政運営に取り組んでまいりました。

この4年間を振り返りますと、任期がスタートした令和元年には29年ぶりの大水害、令和2年からコロナの感染が広がり、令和3年には丸2年で2回目の大水害が発生しました。エネルギーや物価高騰も長引いております。市民の皆様にとっては厳しいことが続いている中、市民の命とくらしを守ることに注力してまいりました。水害からの復旧復興にはまだ時間を要しますが、これからも最後のお一人まできめ細かい支援を進めていかなければなりません。
また、復旧復興や治水対策をはじめ多くの事業へ積極的に予算を活用し、各種事業に取り組んでいる中、国等からは多くの支援をいただいております。その結果、安定した財政運営ができておりますのも、ひとえに議員の皆様の各方面への積極的な働きかけなど多大なるご支援の賜物であり、深く感謝申し上げます。

このような厳しい社会情勢でありますが、西九州新幹線の開業が一筋の光となり、開業後には市の賑わいが生まれ、メディアへの露出も増えてきております。このチャンスを最大限に活かして、雇用を創出し、子育てや教育環境をさらに充実させて、移住・定住を増やし、交流人口を増やし、更なるまちの元気と活気につなげ、希望をつくっていく。あわせて、文化やスポーツを通じて、心の豊かさや郷土の誇りをつくっていく。安心と希望と誇りこそが「やっぱり武雄。このまちでよかった」と全ての市民が実感できるまちにつながっていくものと考えております。

そのためには、皆様のお力添えが必要不可欠であります。今後も、市民福祉の向上、そして、武雄市のさらなる発展に全力で努めてまいりますので、議員各位のさらなるご理解、ご協力を切にお願い申し上げまして、私の提案事項説明とさせていただきます。本議会もどうぞよろしくお願いします。