市長提案事項説明要旨
おはようございます。
武雄市議会定例会の開会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
本市は、平成18年3月1日に旧武雄市と山内町、北方町が合併し、本年3月1日をもちまして、市制施行20周年の大きな節目を迎えます。
この記念すべき年に、「つなごう 武雄の歩みと未来」をテーマとして、20周年事業に取り組んでまいります。地域の魅力を再発見し、まちを築いてこられた先人の努力に感謝するとともに、今を生きる私たちがその歩みを未来へとつなぎ、新たな一歩を踏み出す一年にしてまいります。
本市のこれまでを振り返りますと、二度の大水害を経て、西九州新幹線の開業、市民球場や市民体育館のオープンなど、まちは大きく変わりました。同時に私が強く感じるのは、子どもたちの登校を毎日見守る方々や子育てサポーター、ひとり暮らしの高齢者の暮らしを支えるボランティア、地域の環境維持や美化に取り組む方々など、「誰かのため」、「地域のため」に、自発的に行動する市民の姿が、このまちにはたくさんあるということです。このような市民一人ひとりの想いや力が、武雄の「市民力」であり、この「市民力」こそが、これまでの本市の20年を支え、つくりあげてきたのだと私は考えます。
20周年の節目にあたり、これからのまちづくりにおいても「市民力」を活かし伸ばしていくことが、極めて大切であると再認識いたしました。
これからのまちづくりに重要な「市民力」をさらに高め、目の前の不安を「安心」に、そして将来の不安を「希望」に変え、安心と希望に満ちた未来を市民の皆様とともに創り上げてまいります。
安心できる暮らしづくりについてであります。
誰もが安心して暮らしていくためには、健康寿命の延伸や病気の予防、子育て支援等、福祉の充実が不可欠であります。また、一人ひとりが病気の早期予防に取り組むことは、ご自身の医療費負担の軽減だけでなく、将来的な本市の財政負担を抑制することにもつながります。
若い頃からの生活習慣病の予防や早期発見のため、わっかもん健診と国民健康保険の特定健診の費用を無償化いたします。また、70歳以上の方々を対象に、自動車学校における運転免許更新時の高齢者講習と連携して、認知症の予防や早期発見につなげるための調査を実施し、介護予防教室やサロン等に参加するきっかけづくりを支援してまいります。さらには、認知症サポーターを中心にした「チームオレンジ」を立ち上げ、地域全体で認知症の方とそのご家族を支える体制を構築してまいります。
子育て世帯の経済的な負担軽減と子どもたちの健やかな成長のため、国が進める小学校給食費無償化に加え、市独自で中学校の給食費を半額補助いたします。また、子育てに不安や負担を抱える家庭、妊産婦、ヤングケアラー世帯を支援するため、訪問支援制度を新たに創設いたします。加えて、物価が高騰する中でも、医療的ケア児が安心して在宅生活を続けられるよう、衛生用品等必要な物品購入を支援するとともに、医療的ケア児を総合的に支援する県内初の「支援連絡協議会」を設置し、医療や福祉、教育等の専門機関と連携した支援体制を整えてまいります。
また、重度障害者等の就労支援として、通勤や職場での介護等を支援する制度を新たに創設するとともに、男性高齢者の孤立防止や介護予防につなげるため、ひとり暮らし男性高齢者の生活実態調査を実施して、支援の充実を図ってまいります。
年を重ねても買い物や通院等の移動に困らず、安心して住み続けられるまちづくりのために、市内各町の特徴や住環境に応じた、最適な地域交通網の見直しを進めます。ほんわカーの運行においては、武内町の従来の定時定路線を自宅から乗り降りできる予約型の運行へ見直し、若木町では、住民のニーズ調査を実施して、地域交通の改善に取り組んでまいります。
全世代の皆様が、安心を実感できるよう市民力を結集し、健康・福祉のまちづくりを進めてまいります。
治水対策・防災についてであります。
大雨による被害を二度と起こさないため、治水対策を最重要施策としてこれまで以上に全力で進めてまいります。
令和7年3月に策定された六角川流域水害対策計画に基づき、今年度から国の事業である浸水被害軽減に向けた遊水地事業が本格的に動き始めました。
大規模な洪水への対策を一歩一歩進めながら、浸水被害が頻発している橘町東川流域では、高頻度洪水対策に着手いたします。初期段階での排水能力の向上と浸水時間の短縮を図るため、排水路や排水設備の整備に向けた調査設計を実施いたします。これらの対策により、主要道路の冠水解消と農地の被害軽減を、国、県と連携しながら、早期に実施してまいります。
また、中町地区の浸水被害対策においては、令和5年の大雨を受け、早急な対策を講じてきましたが、昨年発生した1時間120ミリの猛烈な雨により、被害は減少しているものの、再び浸水被害に見舞われました。これからの気候変動にも対応すべく、さらなる対策の強化を図ってまいります。中町地区に側溝を新たに整備することで排水能力の向上を図るとともに、事業者等に対しては、止水板設置等への補助制度を新設し、浸水被害の軽減を目指してまいります。
この他、河川改修やため池・クリークの浚渫、遊水公園の整備等、国や県、地域と連携し、引き続き手を緩めることなく、流域治水をさらに加速してまいります。
防災については、いつ発生するかわからない災害に備え、食料品等の備蓄を1日分から3日分へ拡大いたします。さらに、災害時に自力で避難することが難しい高齢者や障がい者を支援する方々が、安心して活動ができるよう、避難支援時の事故を保障する保険制度に県内で初めて加入し、地域の円滑な避難支援体制を強化してまいります。
未来につなぐ地域と人づくりについてであります。
希望ある未来をつくるためには、さらに地域力と市民力を高め、自発の地域づくりを強化することが重要であります。
市制施行20周年事業のメインイベントとして、生きがいや感動を生み、子どもたちの夢や目標を育むことを目的に、佐賀バルーナーズの特別試合を招致し、プロスポーツの迫力を体感できる機会を創ります。
また、今年は、武雄にゆかりの深いシーボルトが江戸を参府して200年の記念の年でもあります。そこで、オランダ大使館等の後援を受けながら、シーボルトと武雄の蘭学をテーマとする特別企画展を開催いたします。長崎外国語大学所蔵の初公開資料や市が所蔵する国の重要文化財である植物図絵全点を掲載した図録を刊行するなど、新たな切り口で武雄の蘭学を紹介し、歴史や文化を通じた人づくりにつなげてまいります。
地域コミュニティの活性化や自発の地域づくりへの支援として、各町への協働まちづくり地域交付金を増額するとともに、107地区すべての行政区へ交付金を交付し、住民の創意工夫によって地域の絆を深める取り組みを支援してまいります。
地域経済の活性化や域内消費の拡大に寄与してきた、デジタル地域通貨たけおPayをまちづくりポイントとして、地域による独自の取り組みに活用いただき、市民の皆様のまちづくり参画や自発的な取り組みの推進につなげてまいります。
また、周辺部においては、人口減少や高齢化が進む中で、生活環境の維持に向けた対策が重要であります。地域住民による市道草刈り作業の負担軽減を図るため、ラジコン草刈り機を導入し、除草作業を効率化することで、市での作業範囲を拡大いたします。加えて、周辺部の宅地造成を支援する制度を新設し、移住・定住の促進を図るとともに、持続可能な地域社会の構築を目指してまいります。
学校法人旭学園による武雄アジア大学が、いよいよ4月に開学いたします。期待に胸をふくらませ、武雄で新しい生活をスタートする学生の皆さんを市民みんなで歓迎しましょう。開学に先立ち3月には、高校生に加え、地域の皆様等を対象としたオープンキャンパスが開催されます。開学を機に、希望に満ちた活気あるまちを目指し、大学と地域、企業をつなぎ、大学効果を最大限に活かしたまちづくりを進めてまいります。
この他、奨学金返還支援を行う市内企業への補助制度を新たに設け、県と連携して市内企業の人材確保を支援するとともに、若者が地元企業で安心して働き続けられる環境を整えてまいります。
以上、市民の命と暮らしを守るとともに、安心と希望ある未来を次世代につなげていくための各種政策に全力で取り組んでまいりますので、議員各位のご理解・ご協力を切にお願い申し上げまして、私の提案事項説明とさせていただきます。
本議会もどうぞよろしくお願い申し上げます。
