武雄市図書館・歴史資料館 特別企画展 「佐賀の乱と武雄」

明治6(1873)年に起こった征韓論政変で江藤新平が明治政府を下野すると、佐賀では、反政府的な行動を見せていた、江藤新平に通じる征韓党と島義勇に通じる憂国党とが結びつき、明治7年2月15日、ついに佐賀の乱が勃発しました。
江戸時代初頭の佐賀藩成立期以降、武雄が佐賀藩の支配下にあったこと、また、茂昌の生母が佐賀藩の島家の出で、茂昌と島義勇とは従兄弟同士の関係であること、さらに茂昌の実弟相良経貞が佐賀藩の重臣であったことは、旧領主茂(しげ)昌(はる)に対する元帥への強い就任要請と出兵要請へとつながり、武雄では、結局、六十四名の兵士を佐賀に向け進発させることになりました。
しかし一方で、岩倉使節団の一員として米欧回覧から帰国したばかりの武雄出身の山口尚芳は、騒擾鎮撫の使命を帯び、警備兵を率いて佐賀城に入城、戦いの鎮圧につとめています。
乱の当初、武雄が出兵の態度を留保した背景には、鍋島茂昌に対する山口の諌言があり、また戦争に加担した武雄が、戦後、赦免された背景にも、山口の奔走がありました。この時期、鍋島茂昌は非常に微妙な立場に立たされていたのです。
武雄市歴史資料館では、武雄に残る多くの佐賀の乱関係の資料を紹介しながら、当時の佐賀の乱に複雑にからむ武雄の歴史をひもとく展示を企画します。
展覧会名
佐賀の乱と武雄
会期
平成28年2月13日(土)~3月13日(日)
観覧料
無料
主催
武雄市図書館・歴史資料館
会場
武雄市図書館・歴史資料館(武雄市武雄町大字武雄5304番地1)
お問合せ
武雄市図書館・歴史資料館 歴史資料係
TEL:(0954)28-9105